乳幼児健診というアウェー戦 ~パパとなっちゃん 兼業主夫とバレエガールの子育て記~

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兼業主夫放送作家の杉山ジョージです。1976年生まれ。不惑のはずが惑いまくっている40歳。服飾デザイナーの妻、アヤコとはいつの間にか結婚16年目に突入。子どもは二人。いずれも女子。この連載では主に、中学校1年生の長女なっちゃんとの経験と、そこで得たもの、失った(?)ものなど、一般的に難しいと言われる“父と娘”の関わりを綴っていきます。

父と娘だから良かったこと、父と娘だから困ったこと、特に娘を持つパパさんや、習い事を頑張るお子さんがいる方に、もしかしたら参考になるかもしれないいけど…、ウチの娘、かなり個性的なので参考にはならないかも…(苦笑)まあ、気軽にお付き合いくださいませ。

さて、今回は乳幼児には欠かせない乳幼児健診のお話

私、行けないから

なっちゃんが1歳半になったころのこと。健診の案内が届いた。

その頃はまだなんとなく“妻が会社を休んでいくもの”というイメージがあったので軽い気持ちで日程を伝えた。すると妻はさらりと一言。

「私、行けないから。」

改めて日程を見ると、平日の昼過ぎ。妻にとっては思いっきり仕事の真っ最中である。

だからといってそんなにあっさりと“行けない宣言”をするなんて。僕のような個人業には縁がない“有給”というヤツだってあるだろうに。お願い、くらい言ってほしかったし。

正直、この時はものすごーく腹が立った。

 

そもそも妻は人にお願い事をするのが苦手なタイプなのだ。そんなことはわかっていたが、当時の僕はというとそれを受け止めることができず、ただただ、憤慨していた。

しかし、あくまで今思えばというところだが、妻にも事情があった。

当時、妻は会社にとって初めて育休を取った女性デザイナーで、そのことを妻自身も重く受け止めていた。育休から復帰して半年というタイミングで、子どもの事で会社を休むとなると、周囲から“やはり子どもがいる女性は…”というイメージがついてしまうと懸念していたのだった。最もな理由どころか、そういう意識を持っていることが、今では、本当に素晴らしいことだと思う。

 やっぱりパパは一人

なっちゃんと保健センターに着いたら、まず迷った(汗)何せ初めての場所だったので、右も左もわからない。ベビーカーを押しながらキョロキョロしていると職員らしき女性が声をかけてくれた。「もしかして、健診の方?」助かった。お礼を言いながら導かれるままに受付に行くと、それまでは多くのママさんたちをスムーズに送り出していた受付の女性がピタリと止まった。

「お母さんはどちらですか?」

もちろん、仕事なのだが、どういう意図で聞かれたのか一瞬理解できず悩んでいると、答えを待たずに続けて質問してきた。「母子手帳ってわかりますか?」わかりますか?ってどういうこと?そりゃわかりますし、持ってきている。とりあえず差し出すと、他の人とは違って中身をじっくりと確認してから、次に行く場所へ案内された。

待合室のようなところに行くと、パパは、いや正確に言うと男性は僕一人。

周りのママたちは楽しそうに話をしている人もいる。まだ1歳半なのに、どうやって友達になったのだろうか?羨ましい気持ちを持ちながらその姿を眺めていた。せめて同じようなパパがいたらどれほど心強かっただろう。

パパが来ちゃいけなかったのか?

そこからは、もう居心地の悪さが全開だった。まず記入しなければいけない問診票に書かれた「お母さんがご記入ください。」の文字。質問も「お母さんの体調はいかがですか?」

「お母さんが気になっていることはなんですか?」書けないわけじゃないけど、まあ困った。

診察室や身長体重測定の部屋に入ると「お父さん、お忙しいところありがとうございます。」と、変に恐縮されたり、「今日はお仕事、お休みなんですか?」別に休みじゃないですけど。

「普段の様子なんですけど…ごめんなさい、お父さんじゃわからないですよね~。」いやそんなことないですけど。そして、ひとしきり健診が終わるころ、なっちゃんの成長具合が問題ないと説明を受けた最後のセリフがコレ。「…って、ちゃんとお母さんに言っといてくださいね。」まるで目の前で話を聞いている僕の存在がまったく無視されているような感覚。

まあ、10年ちょっと前。まだ“イクメン”という言葉もなかった時代なので、仕方ないことなのかもしれない。ただ、その時は凹んだことは間違いなく、帰り道、ぼーっといろいろなことを考えたことを忘れない。

 

それから8年が経って次女たまちゃんの時には、かなり状況は改善されていた。みんな、他のママさんたちと同じように接してくれた。ただ、問診票は相変わらず。最後のご意見の欄に、そこも改善してほしいとビッシリと書かせていただきました。

 

男性が育児には思わぬところに障害があると知った出来事だった。

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杉山ジョージ

杉山ジョージ

兼業主夫放送作家。フルタイムで働く服飾デザイナーの妻と共働きしながら中1と年中の娘二人を子育て中。NPO法人ファザーリングジャパン秘密結社”主夫の友”広報担当。NPO法人イクメンクラブ所属。他にも日本パパ料理協会、しながわオヤジホールディングスなどなど数々のパパ活動に携わりまくっています。

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