5歳の男の子のママからの相談
子供の習い事のことで悩んでいます。子供が活発な方なので、新年度の始まりに合わせてサッカー・水泳・体操などの運動系のお教室に行かせようかと思っていたのですが、体験会に行こうと誘っても「いやだ!行かない!楽しくない!」と拒否するんです。やってみなければ楽しいかどうかわからないと思うし、親が機会を与えなければ何のチャンスもないままだと思いますし、とにかく体験会だけでも連れていきたいと思っているのに子供が話に乗ってきません。親としてはいろいろな経験をさせてやりたいと思っているのですが、どうしたらよいでしょうか?
ご相談ありがとうございます。
「習い事」はお子さんの年齢があがるにつれて、多くの親御さんにとって大きな関心ごとになり、かつ悩みの種になることが多いように感じます。
もし今回の相談者さんのように、子どもに習い事をしてほしいのに「やだ!」と言われたら、あなたならどうしますか?
習い事をやらせたい親とやりたくない子ども。
この関係のなかで何ができるのかを一緒に考えてみましょう。
習い事をするのは、子ども
みなさんはお子さんに習い事をさせてあげたいですか?
もしさせたいと思っていたら、それはなぜでしょうか?
・才能を見出す機会を与えてあげたい
・技術を身につけてほしい
・得意なことを見つけてほしい
・視野を広く持たせてあげたい
きっと、様々な理由がありますよね。
しかし上記にあげた親御さんのどの想いも、子どもの“ある気持ち”が欠けた状態で習い事をすると、達成できないことが多いです。
それは、子どもの「やりたい」と思う気持ち。
習い事以外のことでも言えることですが、本人が「やりたい」と思ってやっていることと、「やりたくない」と嫌がりながらやっていることでは、没入の仕方も、そのものの習得のスピードも、もちろん達成感や取り組んでいる時の喜びも、大きく違ってきます。(大人だって、そうですよね。)
とは言っても、子どもが小さいうちの習い事は、親のやらせてみようと思う気持ちから始まることが多くなる。きっかけがそうであること自体は、わたしも全然悪いことではないと思います。
でもそんな中でも忘れたくないのが、そのきっかけが親の気持ちだったにせよ、習い事をするのは子ども自身である、ということ。
子どもが習い事をするかしないかその大前提に、
・するのは「子ども」
・子どもに「やりたい」という気持ちがあるか
という観点を持っているかどうかで、その習い事が子どもにとって、そして結果的に親にとってもやらせてよかったなと思えるものになるのか、大きく変わってくると思うのです。
習い事だけが子どもの能力を伸ばす機会じゃない
じゃあ、うちの子は何もやりたがらないから、習い事ができない。どの才能も伸ばしてあげられない…と思う方もいるかもしれません。
でもわたしは、習い事だけが子どもの様々な能力を伸ばす機会ではないと思うのです。
遊びのなかで、暮らしのなかで、子どもたちはいろいろな力を、自分の「やりたい」という気持ちと一緒にすでに充分に育んでいませんか。
実際わたしは、自発的に始めた遊びのなかで子どもたちが、どんどんその技術を習得し、自分の世界を広げていく姿に何度も出会ってきました。
絵を描くこと、身体を動かすこと、表現をすること…
あなたのお子さんが今夢中になって取り組んでいることはなんですか?
遊びが、習い事に繋がることもある
その夢中になって遊ぶ経験が、子どもが習い事を始めるきっかけになることもあると思います。
なぜなら、子どもによっては興味を持った段階で新しいものを取得しよう(習い事をしてみよう)と思える子もいれば、自分のペースで少しずつそのものを知り、もっとこうしたい、もっとうまくなりたいと思った段階で、他者から学ぶという選択肢を取ろうかなと思える子もいるからです。
個人的には、習い事をすることをゴールにする必要はないと思いますが、もしそのやりたい気持ちを習い事にも繋げるのであれば、子どもの普段の様子をじっくり見守り、その子の“タイミング”に気付いてあげられるといいかなと思います。
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