前回の「父子手帳の作り方 ② ー家族の数だけ子育てのカタチがあるー」 では、父子手帳の方向性について紹介しました。今回は、その方向性を受けて具体的に盛り込むべき内容をミーティングしたのですが、思わぬ方向に話が展開していきました。
また、大きな方針の変更もあったので、その内容を紹介していきます。
父子手帳のターゲットを変更します
今回のミーティングでは、父子手帳に記載する内容について話し合いをしたかったので、他の父子手帳を見ながら自分の中でページ構成を作っていった。すると、盛り込みたい内容がどんどん膨らんでいき、とんでもないページ数になるような気がしてきた。
未就学児の間は、手元に置いてもらいたい手帳にすると前回の記事で宣言したばかりだけど、、、、、
他の多くの父子手帳も未就学児の期間を対象にしているけど、3歳以降の情報ってかなり少ない。これって、読んでいる人いるのかなぁと感じたんですよね。0歳の時と5歳では興味関心のあるポイントが全く違ってくるので、それを一冊にまとめるのって無理かも、と思い考えていたら、
「あっ、2冊に分ければいいじゃん!!」
と思いついたんです。
だから、0~2歳編、3~5歳編のような形で分ける話を他のメンバーにも伝えようと思って臨んだ父子手帳の企画会議でした。
コンテンツの話を始めたところで、手に取って欲しい方を0~2歳の子どもを持つ親に設定するのであればコンテンツも、そこに特化した方が良いという話になりました。
わたくしの考えともピッタリと合ったので、あっさりと前言撤回!!(笑)
今回、制作する父子手帳は0~2歳までのコンテンツに特化させ、3歳~5歳までのコンテンツを盛り込んだ父子手帳は、追って制作していくことにしました!
社会問題と向き合う人のクラウドファンディングGood Morning で
父子手帳「オレたちの育児ノート」制作プロジェクトスタート
https://camp-fire.jp/projects/view/467257
父子手帳のコンセプトは対話だけど、それが全てではない
子育ての色んなシーンで夫婦で話し合った記録を書き込めるノート
話し合いの記録が残れば、お互いの思考パターンが見えてきて、これから発生する課題にも対処しやすくなるのでは!
前回の記事で、この父子手帳は夫婦で話し合った記録を書き込めるノートにしたいと紹介しました。この部分に変更はないんだけど、
対話が苦手な人は?
書き込むのが面倒だと感じる人は?
という話に。
産前産後にかけて、夫婦で決めないといけないことはたくさんあって、しっかりと話し合っていかないと価値観の違いが大きな溝に発展する可能性があります。だから、対話の必要性を訴えていけないんだけど、それが重荷になってしまうのは避けたいよね。
そこから、全てのコンテンツで話し合いの必要があるのかという話題になりました。
「必要な部分だけ取捨選択して話せばいいんじゃない?」
「対話の記録が抜けている部分があると手抜きしているように思われるんじゃない?」
「話してないページがあるとやらないといけないって気持ちになっちゃう」
ここは個人の性格の違いもでるのかもしれないけど、ノートという余白を作ることで、それをプレッシャーに感じるようになるとマズイと思うようになってきました。
そこで、対話の必要性は出しつつも、
・できるだけ書きやすいような構成にする
・全部書かなくてもいいというメッセージをしっかりと打ち出す
・チェックリストを設けて、それだけでは課題をクリアしたように見せる
などというアイデアが出てきました。
これは、実際にページを作っていく中でデザインに落とし込んでいかないといけないポイントですよね。
父子手帳に書かれたタスクを全部やるのって大変?
この中でも、「全部書かなくてもいいよ」をもっとアピールしないといけないんじゃないかという話になっていきました。
現代の育児は、情報がありすぎて山のようなタスクがあるように思われます。情報提供側の方も重要性を必死に訴え、日々、産まれる新商品はその必要性を感じてもらうためにSNSなどを通じて頻繁に広告を出してきます。
でも、それって、全ての人に本当に必要なことなのでしょうか?
そこには、情報を受け取る側が取捨選択しないといけないんだけど、小さな命がかかっていると思うと情報を捨てるには大きな勇気が必要です。
そんな状況の中、父子手帳では対話をしようというメッセージを発信していきます。
「えっ!そこまでやらないといけないの!?」のではなく、「これって、自分たちに必要?」「自分たちだったら、どうすればいいのか?」を考えて欲しいんです。
その結果、白紙のページがあってもいいんです。話さなくてもスルーしちゃってもいいんです。
子育てをしていると、子どもの年齢に応じたやらないといけないメッセージを数多く目にします。自分たちにとって必要なことは何なのか取捨選択する練習して欲しいと思っています。
対話が重要だというメッセージと共に、手を抜いたっていいんだよと伝えてあげたいし、テーマによっては、「私たちには必要ないね」という確認できるような手帳にしていきたいですね。
多様な子育てニーズに応えられる父子手帳
この父子手帳の企画会議ひとつとっても、多様な意見が出てくる。「あー、そんな捉え方をするんだー」とか「そんな風に感じたんだー」と気づきがとっても多い。そんな中で、意見を深堀りしながらコンテンツを作っていくという作業は自分の幅を広げてくれる。
自分の場合は、パパが自営で育休という制度に頼らずとも、産後すぐの時期は子どもと一緒にいる時間を作ることができました。そして、互いの両親が遠方にいてすぐにサポートできる状態ではないという環境で子育てをしてきました。
男性の育休、両親のサポートや里帰りなどの環境の違いから必要なコンテンツって少しずつ違ってくると思いますが、そのいずれも経験していないので、当事者意識を持てないんです。
それでも、多様な子育てニーズに対応しようとなると、父子手帳のコンテンツの幅を広げないといけないし、その利用シーンも幅広いものにしていかないといけないと思います。(でも、全部やらなくてもいいよ、というメッセージを出すというジレンマ、、、、)
どんなシーンでパートナーとの価値観の違いを感じたのか、パートナーと話しができて良かったシーンなどを、多くの方に聞いてみたいんです。まだ、企画メンバーでは見つけられてないポイントが見えてくるかもしれません。
実際に、形にしていくところで辛い作業が出てくるかと思うんだけど、もっともっと幅を広げて、多様な子育てシーンに対応できる手帳にしていきたいんです。
そこで、ちょっとしたアンケートを作ってみました。みなさんが、子育てで困っていたことを書いていただけないでしょうか?
男性だけでなく、女性にもアンケートに答えて欲しいんです。むしろ、女性の意見の方が欲しいくらいです。
みなさんと一緒に、多様な子育てに対応したコンテンツを作っていきたいので、ご協力いただけると嬉しいです!!
他の父子手帳の作り方の記事はこちらから
「父子手帳の作り方 ① ーキラキラした目で未来を見つめる子どもを増やすー」
「父子手帳の作り方 ② ー家族の数だけ子育てのカタチがあるー」
「父子手帳の作り方 ④ ー子育てをアドベンチャームービーのようにー」
「父子手帳の作り方 ⑤ ーみんなの経験を活かしてコンテンツを作るー」
こちらの記事では、全国の父子手帳を紹介しています
「父親になったら父子手帳を手元に!全国の父子手帳の内容や特徴を紹介します」
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斎藤 哲

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