だんだんと秋も深まってきましたね。
実りの秋とも言われるこの時期は、豊かな食材に恵まれます。
今回は「秋の食材」について考えてみましょう。
秋に食欲が増すのはなぜ?
ついこの間まで蒸し暑い日が続いていたと思ったら、ガラリと気候がかわり、少し肌寒さを感じるようになりました。
そうなると、とたんに食欲がわいてきます。なぜ秋になると、食欲が増すのでしょう?
秋を考える前に、まず夏を思い出してみましょう。
30度を超える暑い日、ついつい冷たい飲み物を飲みすぎたり、食事もざるそばやそうめん、冷やし中華など、ついつい冷たいものばかりを食べていると、それが胃の負担となって、消化に必要な“火”を消してしまいます。
夏は暑いだけでも食欲がなくなるのに、胃が弱るとさらに消化力が落ちるので、食べ物を思うように美味しく食べることができず、そこから熱中症や夏バテを起こしてしまうことがよくあります。
そんな夏が終わって、季節が夏から秋に移り変わる時期には、季節の変わり目である土用があります。これは、それぞれの季節の変わり目に約18日間存在する時期で、この時期が一番体調を崩しやすいとされています。
夏が終わって秋になるまでの間の土用は、7月19日ごろから8月6日ごろ。この時期はもっとも消化力の落ちる時期なので、精をつけるためにうなぎを食べようということで土用の丑の日はうなぎを食べるようになったといいますが、この時期に本当に食べたいものは、実はうなぎではありません。
消化力の落ちるこの時期だからこそ、消化器官の要である胃を助ける食材を食べたい。果たしてその食材とは、なんでしょう。
胃を助ける食材とは、自然の甘みがあって黄色いもの、たとえばくり、かぼちゃ、とうもろこしなど、そのままでほんのりと甘いものがおすすめです。確かにとうもろこしって、8月の食べ物という感じがしますよね。
また8月8日頃に立秋を迎えると、季節は暦上いよいよ秋に突入します。そうなると食べたくなるのがさつまいも。秋が始まり、空気が乾燥し始めると、その乾いた空気が肺や大腸といった臓器に負担をかけるのですが、さつまいもはそれらの臓器をしっとりとうるおわせてくれる効果があります。だから秋になると焼き芋や干し芋が食べたくなるのは、カラダが欲している証拠なのです。
旬の食材のおすすめの食べ方
旬の食べ物というのは、本当にうまくできています。
人間は自然の一部。その動物的な本能から人は自然の摂理にしたがって、「あれが食べたい、これが食べたい」と、その季節のものを自然と欲するようになります。
特に子どもは、大人よりも素直に季節や気温といった環境に反応します。大人よりストレートに、カラダが欲しているものを欲しがります。旬の食べ物が食べたくなるのは自然の摂理、そして旬の食べ物は、一番子どもたちを元気にしてくれるものです。
かぼちゃやさつまいものおすすめの食べ方は、自然の甘みを生かしておやつにすること。砂糖がたくさん入ったおやつは虫歯も心配だし、何よりもカラダから必要なミネラルを奪い、カラダを弱くしてしまいます。砂糖が入ったおやつのかわりとして、ただ焼いたり、蒸したり、揚げたりするだけで充分なので、これらの甘い野菜を食べさせてあげたい。
夏の疲れた胃を癒して、お腹の調子を整えてくれる万能薬、ぜひ今の季節に、しっかりと取り入れてみてくださいね。
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ギール里映

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