「食育」ってなんだろう?
最近メディアでも取り上げられることも多く、食育アドバイザー、食育インストラクターなんていう資格もあり、子どものご飯を考えるときにとにかく食育、食育、という言葉が使われているのですが、一体、食育ってなんなのでしょう?
日本人は食育が好き?
「食育」という言葉は、明治時代の軍医で、食養医学の祖とされる石塚左玄が初めて使った言葉です。その連載小説「食養道」のなかで左玄は、「小児には、徳育よりも知育、知育よりも、体育よりも、食育が先。体育、徳育の根源も食育にある」とし、つまり、カラダを育てるのも、ココロを育てるのも、アタマを育てるのも、まず食事から、というふうに考えていました。
とても、素晴らしい考え方です!
健康第一、というとなんだか古い言い回しですが、これはまさにそのとおりで、カラダが健康であるからこそ、がんばって勉強もでき、スポーツすることもできる。そして物事を考えたり、人に優しくしたりするのも、まずは自分のカラダが健康かつ快適であるからこそ。病気や怪我をしていたら、人のことまで構っていられる余裕はありませんよね。だからまず食事で、子どもたちのカラダを健康にしてあげましょう、というこの考え方は、本当にスゴイ。
世界広しといえども、健康になりたくない人なんていないと思いますが、とにかく日本人は健康になりたい、長生きしたいという気持ちが強い国民です。日々のご飯作りでもお母さん(もしくはお父さん)が考えるのは、「バランスがいい」かどうか。よほど栄養学に詳しい人でなくても、「野菜はたべなくちゃ」とか、「ご飯とおかずと味噌汁で」というふうに、食事のバランスをそれなりに意識しています。
しかしアメリカなど海外にいくと、パンにピーナッツバターとジャムをつけて完全食品だと本気で思っていたり(彼らの理屈でいうと、パンが炭水化物、ピーナッツバターがタンパク質と脂質、ジャムが果物)、伝統的な食事でもじゃがいもをオーブンで焼いた上にチーズをかけたもので一食にしたりと、私たちには考えられないことが平気で起こっています。(最近日本でもこんな家庭もあるらしい、ということは聞きますが…)
また日本人ほど食べることが好きな国民は珍しい。昼はパスタ、夜は和食、明日は外食で中華、次は焼肉と、ものすごいバラエティのある食事をすることに慣れています。また食品産業も発達していて、高級レストランから一般レストラン、チェーン店、スーパー、コンビニ、デパ地下と、食べ物を買うことができる場所がとてつもなく多い!日本人が飢えて死ぬことは、本当に難しいんですよね。
食への感心が強いのに、戦後のこどもたちは
健康意識が高く、食べることにも貪欲な日本人たち。しかし、戦後の日本では、子どもたちの学力や運動能力は低下しています。(*1文部科学省 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/genjo.htm)(*2文部科学省http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/attach/1344530.htm)
またそれだけでなく、アレルギーやアトピーの子たちや、肥満児、うつや自閉症、発達障害など、50年前には聞いたこともなかったような病気になる子どもたちの数は増加しています。(*3 環境庁エコチル調査 https://www.env.go.jp/council/05hoken/y050-21/ref07-2.pdf)
こんなにも健康意識が高く、食べるものも豊富にある日本で、子どもたちは、どんどん不健康になり、学力も運動能力も低下している、というのが現状です。しかもそれは、受験戦争が白熱化し、塾や習い事に熱心で、子どもの教育に時間、お金、情熱を注ぐ親たちが増えている、という背景があるにもかかわらず、です。
これって、どう考えてもおかしいでしょ?
大人が真剣に「食」について考えないといけません
国は平成17年に食育基本法を制定し、子どもの食事を変えていこうとしています。そして私たち親の意識も高まっているはず。しかし事態は依然として悪化しています。これって、どこか間違えているとしか思えません。
今急務なのは、私たち親が、一日も早く、自分の子どもが何をどう食べるべきか、ということをきちんと理解し、実践すること。テレビやインターネットにはたくさんの情報があふれていて、どれを信じていいのかわからなくなります。しかしそれは、本当に「正しい」知識を学び、自分の軸をもつことができれば、自分の子どもにとって「正しい」食べ物や食べ方が何かを、きちんと判断することができるようになる。
本当の食育は、子どもよりもまず先に、大人が正しい食の知識を学ぶことから始めなければなりません。そしてそれは、学校でも政府でもなく、あなたが、私が、やるべきこと。なぜなら「私にとって良い食事」は、必ずしも「あなたにとってよい食事」ではないからです。
食べることは、生きること。
食べることで、人はその人生を育んでいくのです。
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ギール里映

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