こどもはパンが大好き!!!そして、お母さんもパンが大好き。なぜなら簡単に準備ができるし、こどもが自分で食べられるし、後片付けも楽だし、いろいろと便利なわけです。
毎月12日はパンの日、そして4月12日は日本のパン発祥の日であることから「パンの記念日」であることを知っていますか?今回は身近な主食であるパンについて知り、うまく付き合っていくためのヒントをお伝えしたいと思います。
ちょっとだけ、パン博士になってみよう!
一口にパン、といっても、パンにはいろんな種類があります。
原材料に小麦、塩、酵母しか使っていない食事系のパン(フランスパン、バゲット、バタールなど)もあれば、ライ麦や全粒粉を使ったどっしりしたパン(ドイツパン、サワーブレッドなど)、卵や牛乳、生クリームを練りこんでリッチに仕上げる食事パン(食パン、ブリオッシュ、クロワッサンなど)、具材に野菜やお肉を使っている惣菜パン(カレーパン、ソーセジドック、サンドイッチなど)、チョコやクリームがふんだんに使われている菓子パン(メロンパン、クリームパン、チョココロネなど)、こうして挙げてみると本当に様々な種類があります。こどもと大人が交互に、知っているパンの名前を挙げていくのもおもしろいと思います。
パンの歴史は古く、紀元前6000年ごろからメソポタミア地方で食べられ始め、それがヨーロッパ各地に伝わってから、各国独自のパンレシピが生まれていきました。
パン文化をもつ国では、パンといえば自国のパンをさします。フランス人はフランスパンのことをフランスパンとは呼ばずパンと呼びますし、ドイツ人もしかり、オランダ人もしかり。パン文化をもつ国では、パンといえば自国のパンなのです。それでは、日本でパンといったら何パンなのでしょう!?
日本でのパンの歴史を振り返ると、日本人は弥生時代からずっと米や雑穀を食べ続けており、パンが一般的に食べられるようになったのは19世紀から。特に第二次世界大戦後は食生活の洋風化が進み、学校給食にもパンが出されるようになりました。
現在ではパンはすっかり私たちの暮らしに欠かせないものになっています。日本のパンといえば何パンなのか、決めきれないくらい種類も多いですよね。
パンといえば気になる小麦アレルギー、どう気をつける?
私たちの食生活を豊かにしてくれるパン。でも、ちょっと気になるのが、小麦アレルギー。
グルテンフリーという言葉を耳にしたことがある人もいると思いますが、グルテンとは、小麦に含まれるたんぱく質のことで、これがアレルギーをはじめ、様々な問題を起こしているとしてグルテンを摂らないという選択をしている人も増えてきています。このように、こどもをとりまく食材として、砂糖や牛乳などと共に小麦に対する関心が高まってきています。
小麦はパンだけではなく、さまざまな食べ物の原料になります。こどもが好きなお菓子にも含まれていることがあるため、小麦アレルギーがあるお子さんがいる家庭では成分表示を日常的に気にされていると思います。
でも、小麦アレルギーがなくても、小麦の食べ過ぎには気をつけた方がいいかもしれません。体内に侵入してきた異物に対して過剰に反応してしまうのがアレルギーですが、米を主食にしてきた日本人にとって小麦をこれほど摂るようになったのは近年のことで、私たちの体にとっては、ちょっと多過ぎるのです。今私たちが食べている小麦の85%は海外から輸入していますが、この85%分増えたことが、食べ過ぎの事実を作ってしまっているのです。
小麦を食べ過ぎたからといって必ずしもアレルギーの原因になるわけではないし、絶対に食べてはいけない!というわけではないですが、小麦アレルギーを持つこどもの割合は徐々に増えてきています。食べるのであれば、なるべく質のよい小麦を使っているものを選ぶといいでしょう。
海外から輸入された小麦は、生産量を増やすため、また柔らかい食感を増すために品種改良が施されていて、そのためグルテンの含有量が昔の小麦よりも多くなっています。また、栽培に大量の農薬が使われていたり、輸送時に小麦の品質を保持するためにポストハーベストと呼ばれる薬品がたくさん使われていたりと、昨今問題になっている小麦(グルテン)の問題は実は小麦そのものだけが問題ではなく、これらの農薬やポストハーベストも無関係ではなさそうです。
ですから小麦を選ぶときには、なるべく国内産のものや農薬が使われていないものを選ぶと安心です。
過剰に心配し過ぎる必要はないですが、私たちの身近な存在になった小麦にはそのような事実もあるということを知りながら、上手にパンと付き合っていけるといいですね。
【参考】
パンの日|パン食普及協議会
http://www.panstory.jp/panday/panday.html
アレルギー疾患に関する3歳児全都調査(平成26年度)|東京都健康安全研究センター
http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/kj_kankyo/allergy/c_naiyou/sansaiji.pdf
日本の食料自給率|農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

ギール里映

最新記事 by ギール里映 (全て見る)
- もうすぐ十五夜!あなたはどのように十五夜を楽しむ? - 2017年9月28日
- なぜ秋になると、お腹がすくの? 〜秋だからこそ食べたくなる食材とその本当の理由〜 - 2017年9月14日
- 本物を食べるってどういうこと?〜なぜ本物の味を知る必要があるのか - 2017年8月17日