新学期が始まって、ようやく家族みんなの日常の生活リズムが整ってきたと、ほっとしているお母さんも多いのでは?
しかしこの時期気になり始めるのが毎日のお弁当問題。こどものお弁当について、栄養バランスよく作りたい、色も綺麗で盛り付けも素敵にしてあげたい、美味しく食べてくれるメニューを考えてあげたい、と思う反面、毎日のことだから大変、せっかく作っても食べてくれない、そもそも料理が苦手なのでハードルが高いなど、お弁当の悩みは尽きません。
そこで今回は、毎日のお弁当作りを大変に感じているお母さんのために、こどもも親も大満足できる究極のお弁当についてお伝えしたいと思います。
親の事情だってある
以前、こんなニュースがありました。
ある幼稚園が、こどものお弁当にあまりにも冷凍食品の使用が多いのを心配して、「冷凍食品禁止」にしました。それはもちろん「こどもには手作りのものを食べさせてあげたい」という想いからなのですが、これを受けた保護者たちは大炎上。「作れないから無理」「そんなこというなら、給食だせ」「冷凍で何が悪い」と、それは様々な反対意見が飛び交いました。
幼稚園側の意見はもっともですが、ここで考えたいのは親の事情。共働きだったり、祖父母など頼れる人が身近にいない親たちは、とにかく時間がないし大変です。決して「楽をしたいから」ではなく、精一杯やっているからこそ炎上してしまうのだと思います。
また、これは保育士をしている知人から聞いた実話です。
その保育園は、お弁当を持ってきていただくことを必須としているのですが、1歳児のお子さんのお弁当の中身が、まさかの、生のエビ。やっと離乳食が終わるか終わらないかのこどもに、生のエビを「食べるから」という理由で持たせる親もいます。
またある親は、お弁当は全てレトルトにしている、と決めているそう。その理由は、「手作りだと雑菌やばい菌が心配なので、レトルトのほうが安心」なのだとか。
家庭の事情も違えば方針も違うので、それがいい、悪いとは言わないですが、なんだか少し悲しく感じるのは、私だけではないと思います。
がんばりすぎないで
手作りがいいのはわかる。だけど時間もないし料理も得意じゃない。そんな場合はどんなお弁当であれば、こどもも満足、そして親にとって負担も罪悪感もなく、満足のいくものになるのでしょう?私からは3つのアイデアを提案させてください。
晩御飯のおかずでいい
わざわざおかずは作らず、晩御飯の残りでいい。もしくは、お弁当の分も一緒に晩御飯のときに支度してしまえば、わざわざ朝作る必要はなくなります。そしてわざわざ冷凍食品を買う手間も出費も抑えられます。
5色を意識してみましょう
赤、緑、黄色、白、黒が入っているようにすること。赤ならにんじんや赤味噌、緑ならブロッコリーや青菜、黄色なら玄米やかぼちゃ、白なら大根やねぎ、黒なら海苔などの海藻やゴマなど、5色全部が入っていることで、見た目にも栄養的にも完璧になります。
日の丸弁当で何が悪い?!
毎日のことですから、キラキラ弁当も、キャラ弁もいりません。ご飯と、おかずがちょっとあれば上等です。
例えばイギリスの典型的なお弁当は、ハムとチーズを挟んだサンドイッチとポテトチップ一袋、りんご1個、だったりします。それがいいか悪いかはさておき、大事なことは「そんなに毎日超気合い入れる必要ないんだよ」ということ。日本人はとにかくがんばりすぎ。
おかずの種類が少なくても、同じおかずが続いても、そこに質のよい食材と、お母さんの愛情がたっぷり入っていれば、それだけで充分なのです。
難しく考えなくてもよいし、完璧を目指さなくてもよいので、自分なりに無理なく手作りが続けられる方法はないか考えてみましょう。
どうか冷凍食品とレトルト食品を、お子さんの「おふくろの味」にだけはしないでくださいね。
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ギール里映

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