子どもには本物体験をさせよう!とは、よく聞く言葉。
夏休みは子どもたちにとって、本物体験をするのに絶好のチャンス、とばかりに、海や山に出かけたり、旅行や観光に出かけるご家庭も多いのでは、と思います。
本物を知ることで感性が磨かれ、人間的な成長や情操教育にもなるということに、異論を唱える人はいないでしょう。
しかし子どもの体験のなかで、忘れられがちなのが「食べ物の本物体験」。
例えば観光地にいって現地のものを食べる、とか、地産地消を意識して地域の食材を給食で使う、なんてことはされていますが、それらが得てして”本物”でない可能性があることを知っていますか?
そしてそもそも、「本物の食べ物」って、なんでしょう?
「本物の食べ物」食べていますか?
「本物の食べ物」とは何かを考えるときに、わかりやすいのが調味料です。
例えば味噌を例にとってみましょう。お味噌の原材料は何かというと、大豆、麹(米、麦、豆のどれか)そして塩のみ。これ以外の材料が入っているものは、いわゆる「本物の」お味噌ではありません。
また総菜やお弁当類も、多くは保存料や添加物がたくさん含まれており、本来なら1日で腐ってしまうものが、1週間以上日持ちしたりします。
これは決して本物ではないですよね。
また、電子レンジも食べ物を本物でなくしてしまうもの。
食べ物を加熱するために使うものですが、その加熱方法が”自然”のものではなく、それが原因でそもそも自然界に存在しえないものに食べ物が変質してしまっています。せっかく本物の食材を使っていても、レンジでチンするだけでその本物の旨味や風味もなくしてしまうのです。
さらに言えば、今私たちが食べているお肉やお野菜も本物からはほど遠いものがあります。
例えば、遺伝子組み換え飼料を食べて育ったお肉や、F1技術によって作り出されたお野菜たちなどです。これらは、決して自然界に存在することがない食材です。
つまり「本物である」ということは、自然であるということと同じと考えていい。私たちの食卓はここ50年の間に、本物とはかけ離れたものになってしまいました。
「本物の食べ物」を食べないとどうなる?
こどもは9歳までに覚えた味を、一生忘れないといいます。つまり9歳までに毎日食べ続けている食事が、その子の一生の食事の基準を決めてしまうのです。
それなのに、その大事な時期に”本物でない”食べ物ばかりを食べて育っていれば、その子は一生本物の味がわからないまま大人になります。
また野菜や魚やお肉の持つ本物の味は、もはや手に入れることが難しくすらなってしまいました。
そんな偽物の食事を毎日続けていると、何が本物なのかがわからない子どもに育ってしまいます。
少しでも「本物」を食べるために
私たちは「本物を体験することの良さ」を、存分に知っているはずですが、体験ばかりが本物で、毎日食べている食事が偽物だらけでいいはずはありません。
人は毎日食べるもの、毎日接するもの、毎日目にするもの、つまり毎日の習慣によって自分を形作っていきます。
本物を知ること、そして本物の味を知ることは、かならず子どもたちの一生を豊かなものにしてくれる力があります。なぜなら私たちは、「本物体験」の良さをもうすでに充分知っているのですから。
ではどうやって、本物の食べ物を毎日食べ続けたらのいいのでしょう。
一番簡単な方法は、最低限、毎日食べている主食、つまりお米と調味料を本物にすること。
お米だけは農薬も、できれば肥料も使っていない、大地の力をいっぱい取り込んだお米にしてみてほしいものです。
それだけで必ず長い時間のなかで、大きな違いを生み出してくれるのですから。
■□■□■□■□■□■□■□
イベント・セミナー開催情報、プレゼントなどの特典が欲しい方はタップ
■□■□■□■□■□■□■□
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

ギール里映

最新記事 by ギール里映 (全て見る)
- もうすぐ十五夜!あなたはどのように十五夜を楽しむ? - 2017年9月28日
- なぜ秋になると、お腹がすくの? 〜秋だからこそ食べたくなる食材とその本当の理由〜 - 2017年9月14日
- 本物を食べるってどういうこと?〜なぜ本物の味を知る必要があるのか - 2017年8月17日