何を食べても美味しい季節、秋がやってきました。
「食欲の秋」ともいうように、夏の間におちていた食欲は、気温が下がるととたんに戻ってくるようです。これは一体、なぜなのでしょう。
秋になるとお腹がすくワケ
これには諸説ありますが、まず考えられるのは秋が収穫の時期であること。お米などの農作物は、秋に実ることがとっても多い。
人は本能で、その季節の食べ物を欲し、またそれを美味しいと感じる生き物なので、秋は必然的に食欲が増える、という説があります。
また、季節による人のカラダの変化もあります。夏の時期は気温が高いので、カラダの代謝がおちます。そのため脳からは、食べなくていい、という信号が送られるので、自然と食欲も落ちていきます。ちなみに夏バテをする人は、「食欲のない夏こそしっかりたべなきゃいけない」と思って無理に食べたり、また食欲がないからとアイスやジュースばかり飲んでしまう人が多いのです。
秋に大切にしたい臓器はどこ?
季節の変化に人は大きく影響を受けています。秋はこれから気温が下がって冬になるための準備の時期。動物ならば通常たくさん食べてエネルギーを溜め込み冬眠をするように、人間も動物ですから、同じように体が求めてしまうものなのです。
東洋医学では、秋の季節を司るのは「金(ごん)」というエレメント。
これは肺、大腸といった臓器と関係が深く、また皮膚や喉、鼻とも関係しているので、この時期になるととたんにお肌がかさかさになったり、鼻水がでたり、またアレルギーのあるお子さんはアレルギーが悪化したりすることがあります。そのためこの季節には、肺と大腸を養う食材を食べるとよい、と言われています。では一体、肺と大腸を養う食材とはなんでしょう。
肺と大腸はこれを食べて養おう!
西洋医学に慣れ親しんでいる私たちからすると、肺と大腸って全く別のことをしている臓器のように思いますが、東洋医学ではその機能に着目しています。肺は二酸化炭素、そして大腸は大便という、体にとって不要なものを外に出すという、排泄の機能をもっています。つまり、肺や大腸を養うということは、これらの排泄を助けてあげる食べ方をすればいい、ということ。
大腸を整えると考えると、ずばり便通の改善となるわけですが、そこで思い浮かぶ食材にはさつまいもがあります。この時期に収穫を迎えるさつまいもは、自然の甘さもたっぷりで、子どもたちに人気です。
また肺を整える食材、となると、一番おすすめなのはれんこんです。
れんこんの成分が粘膜を強化してくれるので、喉や肺を潤し、そこに溜まりがちな不要な代謝物質をすみやかに出す手助けをしてくれます。
これらさつまいもやれんこんは、まさに秋の季節に旬を迎える食材です。
自然に影響をうけ、自然とともに変化するカラダにとって、その季節のものをいただくということは、その時期に絶対に必要なものを効率良く取り入れることができる、最も簡単な手段なのです。
季節のものを食べる、というすごくシンプルな食べ方のなかに、ココロと体を最強にするヒミツが、隠されているのです。
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

ギール里映

最新記事 by ギール里映 (全て見る)
- もうすぐ十五夜!あなたはどのように十五夜を楽しむ? - 2017年9月28日
- なぜ秋になると、お腹がすくの? 〜秋だからこそ食べたくなる食材とその本当の理由〜 - 2017年9月14日
- 本物を食べるってどういうこと?〜なぜ本物の味を知る必要があるのか - 2017年8月17日