みなさんは、今、食べ物の好き嫌いってありますか?
そして、子どもの頃の好き嫌いってありましたか?
私は、未だに、キノコ系とトマトがNGで、よく友達に「子どもか!?」と笑われています。でも、不思議に思ったのが、多くの大人が子どもの頃は嫌いなものが多かったのに、大人になったら少なくなっているということ。
それこそ、「大人」になったから我慢して食べられるようになったのか、それとも他に理由があるのか考えたことありますか?
食べ物の好き嫌いは、多くの方が悩んでいる問題ですよね。今回は、「子どもの食べ物の好き嫌い」への対応について考えたいと思います。
食べ物の好き嫌いは味蕾が感じ取る
そもそも、好き嫌いはなぜ生じるのでしょうか?
人間の舌には、味蕾(みらい)という味を感じ取る器官が約10,000個あると言われています。そして、この味蕾は消滅と再生を繰り返していますが、大人になるにつれ、どんどん数が減っていくそうなんです。
そのピークは、幼児期とか8歳とか諸説あるのですが、成人になると半減してしまうようです。
これは、人間の体の仕組みとしての真実です。
「しょっぱい」「苦い」「甘い」「すっぱい」など、味に関する表現は多数あり、どの味が「しょっぱい」のかは、大人が教えてあげなければわかりません。ただ、味に関する表現が理解するようになっているはずなのに、間違った表現をしていると感じたことはありませんか?
これは、「すっぱい」じゃなくて「しょっぱい」だよ。なんて教えたことありませんか?
でも、大人が感じてない味を子どもは感じているかもしれませんよね。
ちなみに、我が家の子どもたちはカレーは好きだけど、辛いのは大の苦手です。ここまで辛さを排除したら大丈夫だろうと思って食べさせてみても、「かっらーーい」と言われることもしばしば。
これは、味蕾の数に関係しているようなんです。
子どもの好き嫌いにはどう対応する?
食べ物の好き嫌いについては、2つのことを念頭に置いた上で対応する必要があります。
① 子どもの味の感じ方は大人とは違う
② 子どもをコントロールすることはできない
①は前段でも書いたように、味蕾の数による味の捉え方の違いがありますし、そもそも大人でも味の好みがあるので、子どもにも好き嫌いがあって当たり前だと思っていた方が良いでしょう。まぁ、大人は我慢して食べるという選択肢を選びますが、子どもには難しいですよね。
②については、「親」の役割とは~漢字が教えてくれる子育てヒント~ で伊藤さんも書かれていましたが、親って見守ることしかできないんですよね。もし、無理やり食べさせたとしても、子どもには、それはイヤな経験でしかなく、それから食べられるようになるとは限りません。
もちろん、一度も食べずに嫌がっている場合は、一度くらいは口にしてもらおうとはしますが、何回も挑戦してダメなものはダメなんです。
それでも、子どもには好き嫌いをして欲しくないというのが親心。好き嫌いを減らす方法を紹介します。
食に関する体験を増やしましょう
食べたことのないものを体に入れることに対する恐れが子どもにはあります。まして、嫌いなものが多い子どもには、その傾向が強いでしょう。そのような子どもには、「食」に対する体験を増やして、食べ物に対しての親近感を増やす工夫をしてみましょう。
では、どのようにして、その体験を増やせばいいでしょうか?
① 野菜を栽培する
② 一緒に料理をする
③ 食材・メニューを選んでもらう
手間がかかる順番に並べてみました(笑)
大きな畑がなくても、ベランダーで育てられる野菜はたくさんあります。ご近所のホームセンターなどで調べ、子どもと一緒に何を育てるのか決めて育ててみましょう。きっと、その野菜に対する親近感がわいてくると思いますよ。
また、育てるのが難しい場合は、畑が体験できるようなイベントに参加することをおススメします。そのようなイベントがきっかけとなって、今まで食べられなかった野菜が食べられるようなこともあります。
一緒に料理をする場合は、パパママも余裕のある時にしましょう。そして、あまり時間を気にせずに調理する時間の中で、食材を触り、臭いを感じながら、どのように調理するのかを体験してもらいましょう。
最後に、食べるものを選んでもらうということ。この際に、フリーに選ばせると子どもの好きなものばかりを選んでしまいますので、いくつか大人が選択肢を作って、その中から選んでもらうようにしてください。
いずれにしても、子どもが食事に関して関わりを持ち、食べ物・食事に親近感を持ってもらいましょう。
子育てを楽しくするためには
これは、「だまし絵」として有名ですよね。
みなさんは、この絵に描かれている女性は若く見えますか?それとも老婆に見えますか?
人のモノの見方、感じ方はそれぞれです。味の感じ方も同様ですよね。
これは、子どもも大人も関係ありません。
人には、今までの経験を元に自分なりのモノの捉え方がありますが、子どものモノの捉え方を否定するということは、子どもの自己肯定感を妨げるものにもつながります。
子育ては、子どもを大人が考える「良い子」に矯正しようとするとツライものになってしまいます。子どもの考え方を尊重し、それに共感、応援してあげると子育てが楽しくなるだけでなく、子どもも活き活きとし自発的に動けるようになっていくでしょう。
ぜひ、子どもの意見を尊重してあげる子育てをしてくださいね。
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

斎藤 哲

最新記事 by 斎藤 哲 (全て見る)
- 男性の育休 取得した人の96%が「取得して良かった」/パパママ264名に聞いた! - 2022年9月20日
- 119番通報では、自分から、できるだけ多くの情報を伝えたほうがよい? 育児クイズパパ力検定 - 2022年9月20日
- 父子手帳研究所「石巻市父子手帖」 - 2022年9月16日