「こども」の目からみる「あそび」と大人が考える「遊び」の違い

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大人が考える遊び

私たち大人は、みんな、「子ども」を経験しています。だから、こどものことはよく分かっているって、思っていませんか?でも、実は大人になるにつれて、こどもの頃とは視点や価値観、感じ方や考え方が変わってきています。

もちろん「あそび」も同じ。こどもの目からみる「あそび」と、大人が考える「遊び」は、違っているんです。その違いをいくつかご紹介します。

すてきな結果は目的ではない

こどもが絵を描いているのを見ていると、そこで終わりにしたら「いい作品」なのに、というところで、上からぐいぐいと色を塗り、大人の目から見て、「何が描きたかったのかなぁ…」と首をひねるような絵になってしまったことはありませんか?

初めて娘が絵の具を使った時がそうでした。最初は赤。黄色。と、色の微妙な混ざり合いがすてきだったのに、そのうち、塗ることが楽しくなりすぎてしまって、あらゆる色を塗って混ぜて塗って混ぜて…最後には、何層にも塗り重なったべったりとしたこげ茶色が完成しました。

 

大人の感じ方だと、「あーあ、せっかく描いたのにぐじゃぐじゃ」「もったいないなぁ」と思ってしまいますよね。でも、こんな時、こどもにとっての「あそび」は、いい作品を残すことではなく、描くことなのです。だから、描いている時間が、すっごく楽しくって、わくわくしていたら、それで満足!

作品ではなく、こどもを見ていると、きっとその興奮が伝わってくると思います。こどもが楽しんだり熱中したりする、その瞬間瞬間が、すてきなものだと思いませんか?

好きだから何度も何度も繰り返す

著作『あそびのじかん』の中では、8つの遊びの風景をお伝えしています。その中で、圧倒的に多くの方たちに引用していただいたのは、こどもの繰り返しの「あそび」に関するエピソードでした。こどもが同じことを何度も繰り返そうとすると、大人はつい「それはさっきやったから、別のことをやったら?」と声をかけてしまう、という内容です。

こどもが同じ「あそび」ばかり繰り返している姿を見ると、大人としては、もうそれは「やったことがある」「知っている」から、もっと他のことをやればいいのに、って思うんですよね。でもこどもにとっては「知ること」ではなく「わくわく楽しむ」ことが目的なので、むしろよく知っていて、大好きで、もっとやりたいからこそ、繰り返し楽しむのです。

だから、大人から見て「またやるの?」「まだ続けるの?」と感じることは、それだけ、こどもが楽しんでいる証拠。大好きな大好きな「あそび」なんです。

「あそぶ」ための道具に「正しい使い方」なんてない

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保育所の先生たちの研修会の時、小さい頃に好きだったことを思い出してもらったことがあります。この時、共感を集めていたのが、「三輪車をひっくり返して、手でペダルを押して、タイヤを回す」というもの。タイヤに砂をかけたり、タイヤが回る勢いで石を飛ばしたり・・・と、人によって楽しみ方もいろいろでした。

でも、今、こどもが三輪車をひっくりかえしてあそんでいたら…多くの大人が「三輪車はね、そうやるんじゃないのよ」と、「正しい使い方」を教えるのではないでしょうか?

実はこれ、積み木も、粘土も、ブロックも、同じ。大人が想定した「遊び方」はあっても、その想定をぽーんと軽々と飛び越えて、自分なりのわくわくを見つけるのが、こどもの実力です。

だから、大人の思う使い方と違っても、「正しい方法を教えてあげよう」なんて、決して思わないでくださいね。「こんな風に楽しんでるんだね」「工夫してるんだね」というように受け取ると、こどもたちの「あそび」は、きっとますます広がります。

 

いかがでしたか?大人が考える「遊び」とは違う感じ方で、こどもたちは「あそび」を楽しんでいるんです。大人の考えではなく、こどもの視点であそびを見ると、親子で違った「あそび方」ができるかもしれませんね。

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しみずみえ

しみずみえ

こども×おとな×しごとプロジェクト代表
おとな・こどもが共に自分らしさを育むことを目指し、こどもとおとなのワークショップや、おとな向けの講座の企画・開発・運営などを行う。過去には、おもちゃの企画開発やキッザニア東京の創業に携わる。 著作『あそびのじかん』(英治出版)

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