前回の記事「子供のために、どの年齢にも共通する本当にいいおもちゃの選び方」では、どの年齢にも共通するおもちゃ選びの基本的なポイントをご紹介しました。
どの年齢にも共通するおもちゃがある一方、成長によって変わるおもちゃ選びの視点もあります。
赤ちゃんのできることは日々増えています。寝返り・はいはい・歩くなどの身体の動き。握る・つまむ・ひねるなどの指先の動き。そして、知っていることが増える・言葉が分かる・つながりが分かるなどの理解の深まり。こんな風に成長していくのにつれて、楽しめるおもちゃも変わってきます。
今回は、0歳児のためのおもちゃの選び方を順にお伝えしていきます。
0歳の赤ちゃんにとってのおもちゃって?
「ようこそ、この世界へ」という言葉の通り、この世界に初めてやってきた赤ちゃん。見るもの・聞くもの・出会うものの全てが「初めて」のものです。
そんな赤ちゃんにとってのおもちゃは、新しい世界に出会う入口。手触りや音。色や形。おもちゃを通していろいろな感覚を味わい、初めてのもとに興味をもつことを経験するのです。
ゆったりとした動きがあるもの
おもちゃを自分で振ったり動かしたりできないくらい小さいうちは、少し動きのあるものがよい刺激になります。この動きは、人工的なものよりも、風や振り子などの、自然なものの方が、赤ちゃんの波長に合うようです。
スイッチを切るまで、ずっと回っているメリーは、最初は興味を示しますが、いつしか景色の一部となり、意識されなくなります。でも風で動くモビールや、振り子で揺れる人形などの動きは、緩やかなのに変化があり、赤ちゃんにとって適度な刺激になります。
クチに入れても安心なもの
手足を自分の意思で動かせるようになった頃から1歳すぎまで、赤ちゃんは初めて出会ったものが何か「クチ」で確かめます。自分の手・足・おもちゃ・絵本・ママの電話・家のカギ…みんなクチに入れるのは、「これは何だろう?」と興味をもっているからなんです。何かな、かたいかな、やわらかいかな、冷たいのかな、と、赤ちゃんなりに知らないものを理解しようとしているんです。
だから、0歳の赤ちゃんに渡したら、みんなクチに入れられる、と思って選んでください。素材や塗料については、家庭ごとのこだわりに合わせて、どこまでクチに入れてもいいかを判断するのがよいと思います。紙素材や精密機器など、なめたら壊れるものは渡さない、というのは、言うまでもありません。
大人がこどもに関わることを助けてくれるもの
最後に、一番心に留めていただきたいポイントは、「大人がこどもに関わることを助けてくれるもの」です。
0歳の赤ちゃんは、1人でおもちゃを充分に使えません。おもちゃだけ渡しておけば勝手に遊んでくれるわけではないのです。
むしろ、この時期の親子にとって、おもちゃが一番活躍するのは、一緒に遊ぶことを助けてくれる場面だと考えています。
特に1人目のこどもとの生活をスタートしたお母さん・お父さんにとって、赤ちゃんとどんなふうに遊んでいいのか、最初は難しく感じることがあるかもしれません。もちろん言葉も通じない。何が好きかも分からない。声をたてて笑うほどの反応を見せてくれるまでには、数か月。
そんな時に、親子の遊びを助けてくれるものが、おもちゃです。
ガラガラと振ったり、ぴゅっぴゅっと音を出したり。肌触りの違うもので、ほっぺたに触れてみたり。「音でたね」「くまさんだね」「○○だね」と、話しかけたり。
赤ちゃんとのコミュニケーションを助けてくれるものが、おもちゃなのです。
身の回りのもの全てと日々新しい出会いを重ねている赤ちゃん。その赤ちゃんが、新しい世界、そして何より、身近なお母さんお父さんとつながることを助けてくれる道具として、おもちゃをうまく活用していただきたいと思っています。
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しみずみえ

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