「すいっち」では、子育てのプロである保育士さんへの質問コーナーを設けました。パパママが日ごろの子育てで悩んでいることにお答えいただきます。
最初の質問は、3歳の娘さんがいる40代のパパからの質問
3歳の娘を持つパパです。 子どもの自主性って、どのように伸ばしていけばいいのでしょうか? わがままを聞くわけでも、やりたいことをやらせるだけでいいわけじゃないですよね?しっかりと「しつけ」たいと思う反面、自主性を伸ばしてやりたいとも思います。どのような事を意識すればいいのでしょうか?
こんにちは。Borderless Educatorの三輪ひかりです。これから、「すいっち」で皆さんの質問・疑問に答えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
早速ですが、保育士をしているとたくさんの親御さんに出会います。そして、こどもの「自主性」を大事にしたいという想いと「しつけ」のバランスに悩んでいるパパママが非常に多いことも実感しています。
たくさんの子ども達と関わり、親御さんの悩みを聞く中で私が見つけた子どもの自主性を伸ばすためのとってもシンプルな3つのステップをお伝えします。
ステップ①「自分自身」を見つめ直そう
子どものことを考えた時、主語になりがちなのは「子ども」ですが、まずは「自分」のことに目を向けてみて下さい。
・「やりたい」ことを生き生きとやっていますか?
・毎日楽しく過ごしていますか?
・「やりたくない」、「めんどくさい」と言っていませんか?
・夫婦間で「あれやって」、「これはあなたの仕事でしょ」と押し付け合っていませんか?
『親は子のかがみ 子は親のかがみ』
まさにその通りで、子どもはあなたの表情、言葉、行動をよーく見て吸収し、自分を形成していきます。
あなたがまず自主的に毎日を生きている事が、何より子どもの自主性を伸ばすのです。
ステップ②:「信じる力」を持とう
自主的に生きるあなたと過ごす中で、自主性の芽が育った子どもは、自分自身のやりたいという想いに出会ったり、様々な事に取り組む中でその芽を大きく大きく伸ばしていきます。
その時とても大事になるのが私たち大人の“信じる力”です。
子どもが行動をする前から、「◯◯しなさい」、「そんなことしちゃだめ!」と行動を制限してしまうと、自分で考える力が育ちづらく、その場であなたがやって欲しくない事を回避出来ますが、結果的に“指示待ちの子”に育ってしまいます。
あなたが、ぐっと我慢して“見守る”という姿勢を取る事で、「〇〇ちゃんのことを信じているよ」と感じてもらえる第一歩になり、その安心感の中で子どもは考える力を伸ばしていきます。
ステップ③:“過程を大切にした関係性”を築こう
そんな事を言っても、これだけは分かって欲しい、やらないで欲しいと子どもに対して思う場面も多いと思います。
そこで大事にしてほしいのが“過程を大切にした関係性”を築くことです。
・伝える、伝えてもらう関係性
「あなたの想い」は思っているだけでは伝わらないですし、同様に「子どもの想い」も伝えてもらわなくては、あなたの思い込みで子どもの気持ちを決めつける原因となってしまいます。
一方的にどちらかが話をする関係性ではなく、どうしてそのような行動をしたのか、してほしいのか理由を明白に言葉で伝え合う、“対話の出来る関係性”を目指しましょう。
・選択肢がある関係性
「これしなさい」ではなく、「AとB、どちらにする?」「まずどちらを先にやる?」など、子どもの意思を自分の想いに乗せる過程を作ってみましょう。
子どもの年齢が高くなってきたら、「お母さんはこうしたいと思っているのだけれど、あなたはどうしたい?」と、“一緒に選択肢を考えていく関係性”を築けるといいですよね。
まとめ
子どもの「自主性」を伸ばすことは1日で出来ることでも、何かを練習をすることで出来ることでもありません。日々の過ごし方がとても大切になります。
ステップ① 「自分自身」を見つめ直そう
ステップ② 「信じる力」を持とう
ステップ③ “過程を大切にした関係性”を築こう
この3つのステップをあなたとお子さんの日々の中に織り込んで、一緒に豊かな毎日が過ごせるといいですね!
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他のご相談
【保育士が教える】 子どもが幼稚園・保育園に行きたがらない時の対応法
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