女の子の幸せを願う行事「ひなまつり」の日が近づいてきました。お部屋に飾ったおひなさまを見ながら、楽しみにしている女の子たちもきっと多いことと思います。
とはいえ、大人にしてみれば、おひなさまを飾ったらそれで一仕事終わった気持ちになって、ひなあられを食べて、何となく過ぎていくことも多いのではないでしょうか?今年は、ひなまつりならではの遊びを取り入れて、少し特別な日を過ごしてみませんか?
ひなまつりってどんな日?
ひなまつりは、「桃の節句」とも言いますよね。「節句」は、中国から伝わった暦の上の風習で、季節の変わり目に、無病息災や豊作、子孫繁栄などを願う行事です。
自分についた病気や悪いことを取り除くために、紙の人形に悪いものを移し、それを川に流すという習慣がありましたが、その人形が次第に立派な人形になり、部屋に飾るものへと変わって、今のような形になったそうです。
今では、女の子の健康や成長、幸せを祝う日として定着していますね。
参考文献:『きせつの図鑑』 小学館
おひなさまを飾ろう
おひなさまを飾るのは、そんなに時間がかかる訳ではありませんが、1年前に終い込んだところから出したり、飾るための場所を掃除したりなど作業を考えると、少し大変ですよね。
大変な作業を、更に大変にしてしまいますが、おひなさまは、お子さんと一緒に飾るのが、お子さんにとって一番の喜びです。
「あなたがいつも楽しくいられて、元気で、大きくなって欲しいなぁと思って、パパとママは(あるいは、おじいちゃん・おばあちゃんは)このおひなさまを選んだんだよ」ってお話しながら、ぜひ一緒に飾りつけをしてください。
こどもの「あそび」は、わいわい騒いだりするだけではなく、そんな風に良いもの、大事に思うものを慈しむことも、大事な「あそび」なんです。
幼稚園や保育園で作ったおひなさまがあれば、一緒に飾るのもいいですね。
ひなまつりの遊び「貝合わせ」
節句の時に頂く食事には、どれにも願いが込められています。そのうちの1つ、「はまぐりのお吸い物」には、はまぐりの2枚の貝がぴったりと合うところから、良いパートナーとの出会いを願う、という意味があります。
このはまぐりの特徴を生かした遊びが「貝合わせ」です。
【遊び方】
- 中身を食べた貝がらをきれいに洗い、対になった殻の内側に同じ模様のシールを貼ります。(マジックなどで、同じ絵を描いてもいいです。)
- 2枚の殻を1枚ずつバラバラにして、シールを貼った殻の内側を下にして並べます。
- 並べた貝殻を使って、神経衰弱のように、同じ絵同志を組み合わせて遊びます。
【ポイント】
神経衰弱との違いは、殻に模様があること。殻の模様や色に注目すれば、ヒントになって、どれとどれが同じ模様なのかが、見つかりやすいですね。ただ、模様や大きさはそっくりでも、2枚の殻がぴったりと合うのは、もともと対になっていた一組だけなんです。そんなところから、「たった1人の運命の人」というイメージが膨らみ、女の子に人気の遊びになったのかもしれませんね。
殻の色や模様など、ちょっとした違いに目を凝らして遊べば、貝殻の模様の面白さにも気づくかもしれません。
お兄ちゃんや弟のひなまつり
ひなまつりの時に仲間に入りにくいのは、男の子の兄弟。
5月には男の子が主役になれる行事があることを大人は知っていても、3歳くらいまでの男の子は、昨年のことなんて覚えていない場合も多いです。「今日は女の子の日だけれど、次には男の子の日もある」ということは、先に伝えた方が安心ですね。
3~4歳までは先のことを見通すのは難しいので、納得するのは難しいかもしれませんが、いつも自分が主役ではなく、順番にやってくる特別な日を「待つ」ことも大事な経験です。
とはいえ、いつも通り、兄弟姉妹で一緒に遊べばいいので、特に心配することはないかもしれません。遊びの好みは、案外、男女差よりも個人差の方が強いもの。一般的に女の子の遊びだと思われがちな、おままごとやお人形遊びが好きな男の子も沢山いますから、この日は妹やお姉ちゃんが主導権を持ち、一緒に遊ぶのもいいかもしれませんね。
いかがでしたか?
私が今思うことは、「ひな人形」が、お内裏様とお雛様の結婚式というところは、「女の子にとっての幸せイコール良い結婚」という風に考えていた時代の価値観を感じるということ。
今の子どもたちが思い描く「幸せな将来」のイメージは、もっとずっと広くなりました。とはいえ、「結婚すること」も、憧れの1つとして、残っているみたいです。「おひめさまごっこ」に興じる子どもたちを見ていると、お姫様の方から、どんどん王子様にプロポーズ。一方の王子様もまんざらではない様子。女の子の遊び、男の子の遊び、と決めつけずに、ひなまつりにちなんで、男女一緒に「人形遊び」や「お世話遊び」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
うちの地域では、今まさに、プロポーズごっごが流行っていますよ笑
日本の伝統行事は、意識しないとなかなか生活の中に取り入れにくいもの。もともとの意味をちょっと知り、親子でぜひ楽しく味わってみてくださいね。
すてきなひなまつりになりますように。
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しみずみえ

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