前回の『絵本の読み聞かせ』に関する記事では、気軽にスタートしてもらいたい、という想いを込めて、読み聞かせの始め方についてお伝えしました。
参考:【遊びの先生が教える】「絵本の読み聞かせ」っていつからスタート?
今回は、子どもが読み聞かせにおいて楽しみにしている「親子のスキンシップ」という切り口から、絵本の読み方や選び方についてお伝えします。
絵本ってどうやって読めばいいの?
「読み聞かせ」で子どもとのスキンシップと言うと、「どんな風に読めばいいの?」「子どものために、守らなきゃいけないルールや読み方があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。この読み方ですが、「親子のスキンシップ」と言っても、特に難しいルールはありません。
1つ気をつけるとしたら、子どものテンポを尊重すること。
絵本の楽しみを知った子どもは、文字ではなく、絵を味わっています。大人の想像以上にすみずみまで絵を見ていて、沢山並んだクツを1個ずつ吟味していたり、並んだ動物の中に1つだけ違うものがあることを見つけたりしています。
だから、そのページの文章を読み終わったらすぐにページをめくるのではなく、子どもがじっくり絵を味わう時間を待ってから次の場面に進むことをおススメします。そして文章は、大人の感覚よりも少しゆっくりめを意識して読んだほうが、子どもが言葉を聞き取りやすくなります。
『だるまちゃんとてんぐちゃん』
|
かこさとしさんの絵本は、小物の1つずつまで丁寧に描かれた絵も魅力の1つ。うちわ・ぼうし・くつ・はな・・・と沢山並んだものを見ながら「どれが好き?」とお話が広がります。
『たべたのだあれ』
|
絵探しクイズになっている絵本です。「こんな細かい違いが子どもに分かるの?」と思うような違いも、子どもたちは喜んで探します。そして、分かっているページを何度も何度も繰り返し見て「ここがちがうねー」と言って喜びますよ。
絵本はどうやって選べばいいの?
最初のうちは、お父さんお母さんが見て、好感の持てる絵本から選びましょう。同じような絵本ばかりになっても気にしないで、大人にとって心地良く感じられるものを選んでください。
年齢があがるにつれて、子ども自身が好きな本を選んだり、色々なタイプの絵本にも出会えるようになると良いでしょう。その時に役立つのは、図書館など、本を借りられる場所(自治体によっては、児童館や地域センターなどでも本の貸し出しを行っています)。このような施設を利用すれば、子どもが興味を持ったものを手当たり次第借りて試してみることができます。子どもが選んだ本は、お父さんお母さんの好みとは違ったとしても、できるだけ否定しないで、まずは親子で読んでみてください。多くの中から、繰り返し読みたくなるような1冊に巡り合えるかも!
迷った時には、昔から長く読み継がれている絵本を選ぶというのも1つの方法です。長く読み継がれる絵本には、世代を超え、子どもに愛される魅力があります。お父さんお母さんが子どもの頃に読んだ絵本もぜひ一緒に読んでみてください。きっと新しい発見が沢山ありますよ。
【年齢別】絵本の選び方のポイント
子どもの興味は身近なものから、少し広い世界へと広がり、見たことのないものや、行ったことのない場所へ想像を羽ばたかせることができるようになります。
絵本を選ぶ時は、その子どもの興味の広がりを意識すると選びやすくなります。身近なものと出会っていく0~1歳の頃には、食べ物や動物、乗り物が出てくるシンプルな絵本。年齢があがり、もう少し広い世界へと興味が広がれば、子どもの好きな物をとことん追求できる絵本。更に世界や古い時代を舞台にした話や空想の話など、どんどん広がっていきます。
『のせてのせて』
|
乗り物は、小さい子どもの好きなモチーフの1つです。
『せんろはつづく』
|
乗り物好き・電車好きなお子さんに大人気の絵本。乗り物を入り口に、お話を楽しむことができるようになります。繰り返し要素のある絵本です。
『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』
|
モノクロの絵と長いストーリーがあるので、絵本の楽しさが存分に分かって、長い時間集中できるようになったお子さん向け。長い絵本ほど、「好きなテーマ」をきっかけにすることを意識してあげてください。たった数年で、こんなに長いお話も読めるようになるんですよ。
また、1~3歳くらいの子どもは、繰り返しの物語が好きです。同じ展開が何度も繰り返されることに楽しさと安定を感じます。その時期を過ぎると、物語として展開のある絵本が好まれます。もちろん、好みには人それぞれ個人差がありますが、絵本選びの時の1つの目安にしてみてください。
『わたしのワンピース』
|
お母さんたちにファンの多い『わたしのワンピース』も繰り返し絵本の1つ。「次はどんなもようかしら」と繰り返しだからこそ、お話の続きを期待する気持ちが生まれます。
いかがでしたか?子どもの成長に合わせて、興味を持つものも変わってきます。絵本は、子どもの興味や関心、どんなことに楽しさを感じるのかを垣間見ることができる、子どもの成長のヒントもたくさん詰まっています!親子で楽しい絵本時間を過ごしてください。
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

しみずみえ

最新記事 by しみずみえ (全て見る)
- 【遊びの先生が教える】「絵本の読み聞かせ」を通して子供とのスキンシップを楽しもう - 2017年9月5日
- 【遊びの先生が教える】「絵本の読み聞かせ」っていつからスタート? - 2017年9月1日
- 渋滞でもOK!?子供とのドライブに役立つ遊びをマスターしよう - 2017年8月3日