早いもので娘が生まれてから10ヶ月がたちました。
ここ数ヶ月はハイハイ、つかまり立ち、つたい歩きと目まぐるしく成長しています!
「もうこんなところまで来られるの!?」「もうそこに手が届くの!?」と驚きの連続。
『ちいさな探検家』を見守りながら、ふと、あることに気づきました。それは、とてもささいなことです。
娘と頻繁に目が合う。
言葉にするとたったそれだけのことですが、30分程娘の遊びを見守っていれば、何度も目が合います。
つたい歩きをしている時、リモコンをさわる時、おもちゃのラッパを吹く時…チラッ、チラッと私の方をふり向きます。
たくさんのママが、このような赤ちゃんの視線を感じていらっしゃると思います。
赤ちゃんが頻繁にママを見るのはなぜでしょうか?
赤ちゃんはママの顔から何を読み取っているの?
赤ちゃんの視線について、児童精神科医の方のご著書にこのような記述があります。
『幼い子どもが、はじめて出会ったことにたいして、「どうすればいいのかな」とふり返ったとき、親(中略)などの視線が、かならず見守ってくれていて、そして、どうすればいいのか教えてくれる。
そういう過程をとおして、幼い子どものなかに育っていく人間的な感情や感性を、ソーシャル・レファレンシングとよんでいます。』(『子どもへのまなざし』佐々木正美・福音館書店)
「ソーシャル・レファレンシング」は、日本語では「社会的参照」という言葉が近いようです。
経験値のない赤ちゃんは、親の表情などを、まさに「参照」して、安全か・危険か?しても良いか・いけないか?を判断するのですね。
ソーシャル・レファレンシングは、生後半年から1歳半ないし2歳の間にもっともよく育つようです。
この頃は、ハイハイから歩き始めの時期に当たり、行動範囲を広げていく時です。
赤ちゃんがこちらをふり返った時に「OK。大丈夫!」「危ないからやめて」などのメッセージを表情豊かに返すことで、赤ちゃんは安心して探索活動を続けることができます。
こうした小さな出来事を積み重ねながら、人への信頼感や、コミュニケーションへの意欲を養っていくのです。
誇りの感情も育てる
何かができた時もまた、とても誇らしげにこちらを見てきますよね。
私の娘の場合は、たっちができた時、おもちゃのラッパが吹けた時など、ほんのささいなことでもチラチラと私の方を見ています。
「ね、できたでしょ?」と言わんばかりに(笑)
「できたね〜」と喜びながら、娘が立てた音を「シャカシャカ」「トントントン♪」と擬音語で表現してあげたりすると、とても嬉しそうにしています。
このように、ソーシャル・レファレンシングは、「誇りの感情」も育てるのです。
赤ちゃんの視線を拾うために
赤ちゃんの視線は、とてもささやかで、静かなものです。
ちょっと別のことをしていると、すぐに見落としてしまうくらいささやかなものです。
私自身、家事などに追われ、娘がそんなに頻繁にこちらを見ていることに気づきませんでした。
きょうだいがいるご家庭であれば、なおさら、ひとりひとりにじっくり関わる余裕が持てないものですよね。
ソーシャル・リファレンシングを知ってから、私自身がやってみたことは『ノーテレビ・ノースマホタイム』を作ったことです。
しばらくテレビを消して、スマホを別室に置いておく。
それだけのことですが、娘と目線のやりとりが増えました。
できる時間帯に、好きな時間だけで良いのです。
静かな環境を作って、ママと赤ちゃんだけの目線の会話を楽しむことはおすすめですよ(^^)
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野田みや

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