子どもの言葉の発達の早さって本当にあっという間ですよね。
いつの間にこんな言葉も覚えたんだろう!…と驚いた経験のある人も少なくないのではないでしょうか?
しかしどんどん言葉を習得していく子どもの発達が嬉しい反面、教えた覚えはないのに乱暴な言葉使いをするようになるに子どもの姿に不安を覚えるパパママも少なくないようです。
すぐにやめさせるべき?それとも多めに見るべき?…今回はそんな子どもたちの乱暴な言葉使いについて、一緒に考えていきましょう。
目次
教えた覚えはないのに…なんで乱暴な言葉を使うの?
文化庁が平成 26 年度「国語に関する世論調査」を行なった結果によると、子どもの言葉使いに影響を与えるひと・ものとして以下のものがあげられます。
・テレビ… 81.4%
・母親…72.3%
・父親…67.8%
・友だち…63.4%
・兄弟姉妹…37.7%
・幼稚園保育所の先生…34.2%
参照元:http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/kokugo_yoronchosa/
調査からも分かるように、子どもたちは様々なひとやものから言葉を習得していきます。また子ども達は教えてもらったという経験からだけではなく、日常生活の中に溢れている言葉をも、どんどん吸収しているということが分かりますよね。
特に保育園や幼稚園に行くようになってから、言葉使いが乱暴になったと感じる親御さんが多いようですが、それは子どもたちにとって新しい言葉は魅力的に感じるということが関係しているかもしれません。
悪い言葉の意味を100%理解し、自分の感情のひとつとして発言しているのではなく、おもしろそうだから、友だちが使っていてその言葉を言ったら周りの人たちが笑っていたからなど、コミュニケーションの1つとして使っているだけということがほとんどのようです。
大人が心がけたい3つのポイント
では大人はどうすればいいのか、こんな事を心がけたいと思っています。
1.自分自身を見つめ直そう
まずは自分自身が使っている言葉使いを見直してみましょう。
子どもと話している時だけでなく、夫婦で会話をしている時や友だちと話をしている時などに使っている言葉も、乱暴なものではないですか?
子どもたちは大人が使っている言葉を本当によく聞いています。
子どもに使ってほしくないなと思う言葉は、自分自身も使わないように心掛けたいものです。
2.「ダメ」と言うのではなく理由を伝えよう
子どもが乱暴な言葉を使っている時、つい「ダメ!やめなさい」とすぐ言ってしまいますが、「ダメ」と禁止するだけでは、なんでその言葉を言ってはいけないのか理由が分からず、その場で言うことをやめても、また別の場面では言ってしまうということが起こるかもしれません。
どうしてその言葉を子どもに言わないでほしいのか、理由を伝えましょう。
そのためにも、大人自身がなぜその言葉を子どもに使わないでほしいのか、しっかりと理由を考え、説明できるようにしておきたいですね。
3.「どういうこと?」と聞いて、言い換えてみよう
また子どもがその言葉を使う真意を聞いてあげるのもいいと思います。
たとえば、
子:「…ムカつく。」
あなた:「どういうこと?(どうしたの?)」
子:「だって、◯◯くんルール守らないんだもん」
あなた:「そっか、◯◯くんがルール守らないのがイヤだったんだね」
というように、乱暴な言葉を言い換える手伝いをしてあげるのです。
ムカつく、うざい、キモい、うるせぇなどの乱暴な言葉は、イヤな気持ちを表現しやすい言葉でもあります。だからこそ、一度使うと多様してしまうようになりがちです。
乱暴な言葉を一言言うことで済ませるのではなく、自分の言葉で気持ちを表現できるようサポートしてあげたい、と思うのです。
子どもの心の声を聞いてみよう
そして子どもの乱暴な言葉使いについて考える時に忘れてほしくないのは、「乱暴な言葉使い」と「気持ち(心)が荒れる」のは別だということ。
おもしろそうだから、楽しいからという気持ちで乱暴な言葉使いをしているのか、相手を傷つけたり困らせたりすることが分かって使っているのかで、私たち大人がするべきことも変わってきますよね。
子どもは(私たち大人も)自分の気持ちに何か変化がある時に、言葉をシグナルの1つとして使うことがあります。
特定の人やシチュエーションの時にだけ乱暴な言葉を使う時には、子どもはなにかその言葉の奥に隠された気持ちを持っていて、葛藤していたり、それに気付いてほしいと思っていたりする可能性があるのです。
子どもが発する言葉と一緒に、表情や行動も合わせてよく観察し、言葉の裏に隠された子どもの心の声を聞くという意識を持つといいかもしれないですね。
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