【自己肯定感のトリセツ】子どもの「感情」を肯定していますか?

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わが子は、自己肯定感が高い子に育ってほしい――そう願うパパ・ママは多いと思います。本連載ではそんなパパやママたちのために、僕が編集した書籍『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由~人間関係のカギは、自己肯定感にあった~』(加藤隆行著、小学館発売、以下本書)の内容を引用しながら、自己肯定感の取り扱い方を説明していきます。

 

前回の『【自己肯定感のトリセツ】子供の自己肯定感を高めるには、親はどうすればいい?』は、「自己肯定感とはなにか」についてご紹介しました。今回のテーマは、「なぜ自己肯定感が低くなってしまうのか」です。

なぜ自己肯定感が低くなってしまうのか

 

2000年代なかばから「日本の子どもは自己肯定感が低い」と言われ始め、もはや定説ともいえるくらいに浸透した感があります。ところが本書の著者は、「自己肯定感はもともと、だれもがもっているもの」だと言います。

赤ちゃんとして生まれたときから、「ボク、自己肯定感が低いんです……」「だから、お母さんのおっぱいを飲む価値なんてないんです……」なんていう子はいません

そりゃそうですよね(笑)。でも、もしそうであるなら、なぜ生まれ持っていたはずの自己肯定感は低くなってしまったのでしょうか。

それは、「自己否定をして、自ら自己肯定感を下げているから」です。

自己否定と聞くと、「自分はダメなヤツだ」「最低なヤツだ」と、自分で自分を攻撃するような思考を想像するかもしれませんが、それは極端なケースにすぎません。じつは、無意識に行っている下記のような言動や思考も、自己否定につながってしまうのです。

・人と比較して嫉妬や劣等感を覚えてしまうこと
・そんな自分をなんとかせねばと、「もっともっと」とがんばったりムリをしすぎたりしてしまうこと
・世間や人の目を気にして、自分の考えや思いを抑え込んでしまうこと
・「いえいえ、ワタシなんて」と謙遜してしまうこと

だれもが日常的にやりがちな言動・思考ですよね。とくに我慢や謙遜は、日本人の美徳とされる価値観ですから、違和感を覚えない人も多いでしょう。しかし、こういった小さな否定の積み重ねによって、自己肯定感はどんどん低くなってしまいます。

子どもが「怖いよー」と泣いていたら、なんと言う?

幼い男の子が、小さなかわいい犬を見て、「怖いよー」とおびえていたら、アナタはなんと言うでしょうか――そんな例を挙げ、本書では子どもが自己否定をするに至る心理をひもといています。

さて、あなたならどうしますか?

きっと「怖くないよー」と言ったり、笑ったりするのではないかと思います。
もしかすると、「男の子は泣かない!」と叱るかもしれませんね。
ところで、アナタがどんなによかれと思って発したコトバであっても、これ全部、その子への「否定」になっているかもしれません

「えー! なんで?」と思った人も多いかもしれません。日本では当たり前のようにかけられてきた言葉ですし、その子のためを思って言っているのは間違いないので、釈然としない気持ちもわかります。

しかし、子どもの「怖い」という感情を「怖く“ない”」と言っているのですから、否定に他なりません。

「怖くない」と否定された子は次のようになってしまう、と著者は警鐘を鳴らします。

(感情を)否定されると「恥」と感じ、「自分が悪いのだ」という罪悪感から、その感情を抑圧し、ガマンします。もしくは、ガマンできずに、もっと「怖いよー!」と号泣するかもしれません。
否定された男の子には、「ボクはわかってもらえない人なんだ」「ボクは弱い人間なんだ」という自分への不信感が芽生えます

これを読んだとき、僕も愕然としました。何気ない、しかも、よかれと思って言った一言によって、子どもがこのように感じてしまったとしたら、親としても本意ではありません。

子どもの感情を肯定する声かけとは

では、どうすればいいのでしょうか。親として、子どもにかけてあげるのに望ましい言葉は、下記です。

「怖いんだねー」
「怖いよねー」

男の子は「怖い」と言っているのだから、まずはその感情を肯定してあげる
「そっか、怖いんだね」「うんうん、初めて見たからね」「びっくりしちゃったんだね」、そうやって受け止めてあげれば、「自分の気持ちをわかってもらえた」と安心します

つまり、「共感」です。親が子どもの感情に共感してあげたら、子どもは自分を否定することなく、「感じたままの自分、ありのままの自分でいいんだ」と自らを肯定できるようになっていきます。これが、自己肯定感が高いということです。

ポイントは、「どんな感情にでも共感すること」。「怖い」や「怒り」など、ネガティブな感情は、子どもを心配するあまり、とっさに否定してしまいがちですが、自己肯定感を育むためには、まずは「わかるよ」と、共感してあげてください。親の意見や気持ちを伝えるのは、そのあと。この順番が大切です。

「怖くないよー」ではなく、「怖いよねー」。

心がければ、だれにでもできるようになりますよ!

 

『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由~人間関係のカギは、自己肯定感にあった~』
https://www.amazon.co.jp/dp/477803547X/

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酒井徹

酒井徹

書籍編集者。5歳になる男子の父。妻とともにアドラー式子育てを学び、わが子相手に実践中。子育て講演会にて熊野英一氏(株式会社子育て支援 代表取締役)に出会い、同氏の書籍を企画。シリーズ1冊目となる『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』は、2018年7月6日に発売された。パパとママの共創コミュニティ「パパニコ」主宰。 https://www.facebook.com/papaniconico/
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