「アドラー心理学」って聞いたことありますか?
「嫌われる勇気」という書籍は200万部を突破し、子育てだけでなく社内研修などでも広く活用されているので、耳にしたことがある方も多いと思います。
私も、以前から「アドラー心理学」に関する書籍は何冊も読み、この「すいっち」でもアドラー心理学に関する記事を何本かアップしてきました。そして、この度、ヒューマンギルド社の「SMILE 愛と勇気づけの親子関係セミナー」を受講し、本格的に学ぶ機会を作ったので、その知識をシェアしていきますね。
今回は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響で、学校が休校となり、子どもと多くの時間を過ごすようになった親御さん向けのコンテンツを作りたいと思います。
テーマは「イライラ」です。
子どももオトナも、普段と異なる生活を強いられストレスが溜まってきているのではないでしょうか?その原因を心の持ち方ひとつで変えていきましょう。
イライラの原因は、子どもをコントロールしようとする気持ちから
あなたは、どんな時に、子どもに対してイライラしてしまいますか?
・なかなか決まり事をやらない
・時間通りに行動ができない
・すぐに兄弟げんかが始まっちゃう
また、この時期だと
・在宅勤務をしているけど、子どもの声や行動で気が散って思うように仕事が進まない
などなど、イライラシーンは数多くありますよね。
ただ、多くの場合、子どもの意志に目を向けることなく、親の考えを押し付けてしまってませんか?
もちろん、親の価値観や意見を伝えてはいけないということではありませんが、それが押し付けになり、子どもを支配しようとしている状態になっていたら非常に危険ですし、それがイライラの原因になっていると考えられます。
それであれば、そのイライラの原因となる行動って、コントロールしないとどうなるでしょうか?支配しようという気持ちを放棄したら、大きな事故につながってしまうのでしょうか?
きっと、子どもに失敗してもらいたくない、悲しませたくないという気持ちから先回りしてアドバイスしていると思うのですが、それが原因でイライラしてしまっているようでは、自らがイライラの種をまいているようなものです。
アドラー心理学には、「課題の分離」という考え方があります。親が子どものどんな事に関与すればいいのか、関与しないほうがいいのかを考えていくということです。
例えば、「学校の準備をする」「宿題をする」「兄弟げんかをする」「部屋を片付けられない」というのは、子どもの課題です。このような事でイライラしてしまうようであれば、それはコントロールせずに見守ってあげることが大切です。
きっと、最初は、子どもも失敗したり、困ったりすることがあるかもしれません。ただ、そのような経験をしないと、子どもは、いつまでも親に依存してしまうのではないでしょうか?
また、子どもは自分のやり方を確立しようとしている過程なのかもしれません。そういう時に、親に口を出されると、子どももイラッとしちゃいます。
子育ての目的は「自立」です。
「子どもの課題」に対して、コントロールしないことを心がけるだけでイライラは減るし、子どもの自立の助けにもなると思いますよ。
イライラが少ない子育てをイメージしてみましょう
子どもの課題に口を出してイライラしていると、
・親のストレスがどんどん増えてしまう
・イライラして子どもに注意をすることで、子どもも不機嫌になる(もしくは、泣いちゃう)
・子どもの問題解決能力が伸びない
・子どもは自信を失い自己肯定感が低くなる
・子どもが依存的になり、親に責任を押し付けようとする
・親が忙しい
・(子どもが大きくなった時に)支配されてきた、命令されてきたという印象を持つ
などなど、まぁ、いいことはありません。
ただ、多くの親が、このような行動をしてしまうのは、
目の前の課題が解決される
から、ですよね。そして、それによって、親は子育てをしているという満足感を得られるという理由があるのでしょう。
では、逆に、子どもの課題に口を出さなくなるとどうなるでしょうか?
・イライラが減る
・自分の時間が増える
・子どもの自己肯定感が高まる
・子どもの探求心、想像力が高まる
・子どもの自立を助ける
ただし、
目の前の課題は解決されず、失敗が増加するかもしれない
ただ、これも子どもが成長する過程では大切なことだと思います。
子育ての目標を明確にしよう
みなさんの子育ての目標は何でしょうか?
日本の多くの方は、「子どもが大きくなって幸せで過ごせるように」とか「お金に困ることなく健康で過ごせるように」という回答が多くなります。では、そのために、今、やれることって何なのでしょうか?
今の子育てが、本当に、その目標とつながっているのでしょうか?
欧米では、子育ての目標について質問すると、「子どもの自立」という回答が多いそうです。
「子どもの自立」を目標とすると、親の課題と子どもの課題を分離するという「課題の分離」という考え方は、非常にしっくりときます。
あなたの子育ての目標は何ですか?
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斎藤 哲
