子育てをしていると、様々な「不」に出会うことがあります。「不便」「不足」「不都合」「不条理」「不可解」などなど。そのような「不」を解消しようとしている方に、サービス・商品にかける思いをインタビューするのが「子育て世代の『不』の解消に挑戦中」です。
今回は、お子さまのできた!をつくる食育の家庭教師「かぞくごはん」の高橋代表にお話しを聞いてきました。下北沢のキッズカフェ「畳café&BAR くまさん家」で「かぞくごはん」の体験会イベントに招待されたので、その様子とあわせて紹介します。
目次
「かぞくごはん」とは
「かぞくごはん」は、共働きなどで忙しいご家庭のための自宅訪問型の食育体験サービスです。料理や家庭保育の経験豊富なエキスパート“エプロン先生”がご自宅に訪問し、家庭教師のような感覚で、お子さんと一緒にご両親の帰宅時間までにあたたかい手づくりごはんを作ってしまうというサービス。
お子さんの年齢によって任せられる作業も異なってきますが、単なるお手伝いではなく、キッチンでお子さんが主体となり料理していきます。正しい料理のスキルや食の知識だけでなく、お子さんが自発的にお手伝いするために必要な「自信」と「自立心」も同時に育んでいけるようです。
さて、「かぞくごはん」というサービスを立ち上げた高橋未来代表に、このサービスを立ち上げた思いを聞いてみました。
食に関する悩みを持つ家庭が多い
斎藤:「かぞくごはん」というサービスを立ち上げようと思ったのはどうしてですか?
高橋さん:私は以前、幼児教室で講師として勤務しており、そこで幼児教育のノウハウを学びました。保護者の方から相談を受ける機会も多くありましたが、圧倒的に多かったのが食に関する悩みでした。
決まったものしか食べない、お箸が使えない、食事の挨拶をきちんとしない・・・など、色々なものがありました。
そして、そのような相談を受けた多くのご家庭は、共働きであったり下の子のお世話などで、とても忙しいご家庭でした。
食や教育に対する意識は高くても、忙しいとつい疎かになってしまう。その結果として子どもの食に関する悩みを持つ、そんなご家庭が多くあるのだと気がつきました。
そこで、そんなご両親の代わりにお子さまの食育を行う、食育の家庭教師というサービスを立ち上げたんです。
総務省のデータによると、平成10年ごろから専業主婦世帯と共働き世帯数は逆転しはじめ、その差はどんどん開き、共働きの世帯数がますます増加しています。共働き家庭では、夫婦ともに時間が不足しており、食の教育という部分まで手が回らないのはよくわかりますよね。
食育は、食を通して学ぶことすべて
斎藤:高橋さんが考える食育って何ですか?
高橋:私が考える食育は、「食について学ぶこと」ではなく「食を通して学ぶこと全て」です。
食育と聞くと栄養学や調理などをイメージされる方が多いと思いますが、私はメニュー決めから食事作りに関わる工程の一つ一つが子供の五感や考える力を養い、子育て(教育)の基礎となる要素を含んでいると考えています。
そして、そこでできた食卓を囲み交わされる会話や子供との関わり(しつけやマナーなど)が子どもの健やかな成長に繋がると考えています。
なるほど。「食」だけではないというのがユニークですね。では、実際に、どのように「かぞくごはん」というサービスは提供されるのかを見ていきましょう。
かぞくごはん体験会に行ってきました
「ぼくも、やってみたーい」
さて、今回のイベントでは、エプロン先生が3歳の男の子のりゅうちゃんと4歳の女の子のりぼんちゃんと一緒に食事を作るというもの。
今回、作るメニューは、
・餃子の皮のピザ
・かぼちゃグラタン
・ポトフ
の3品です。
わたくしの娘も3歳の頃に子供包丁を買ってあげましたが、まだまだ、この年頃では、なかなか野菜を切るというのも難しいものだと思ったので、どこまで、子供に料理をさせるのかと思いながら見ていました。
ところが、結構、包丁使わせるということにビックリ!そして、ちゃんと人参のような固い野菜を切っている姿を見て更にビックリでした。
できあがり!空き時間でエプロン先生が大根の塩もみも作ってくれました
いつもの家庭とは違う空間でのイベントということで、りゅうちゃんもりぼんちゃんも、ちょっと緊張気味。でも、何とか時間内に美味しい料理を作ることができました。
仕事から帰ってきて、子供が、このように夕食を作ってくれて待っていると本当にうれしいですよね。
ごはんを作る全ての工程を子供と一緒に
斎藤:「かぞくごはん」を利用することで、どのようにして食育を教えてあげることができますか?具体的に教えてください。
高橋さん:「かぞくごはん」のサービス工程では、調理だけではなく、冷蔵庫の中身を見てメニューを決める作戦会議や買い出し、盛り付け、配膳など食事が食卓に並ぶまでの一連の流れを体験していただきます。
一連の流れを体験することで日頃のご両親への感謝の気持ちを持つことはもちろん、メニューを考えることで考察力の向上、お金のやりとりをすることで身につく社会性、綺麗に盛り付け、配膳を行うことで家族を喜ばせたいと考える思いやりの心など・・・たくさんの学びがあります。
調理技術を学べるところは他にもありますが、これら全てを体験し学べるのは、「かぞくごはん」ならではでないかと思います。
確かに、今回の体験会でもメニューどうするって相談したり、「〇〇は好き?」ってエプロン先生が子供たちに質問をしながら作業を進めていました。
さすがに、買い出しはなかったけど、調理道具をキッチンからもってきたり、野菜を洗ったりするだけでなく、最後にはきれいに盛り付けをして、「いただきます!」という一連の流れは、すべて食育なんですね。
で、お料理もほんとに美味しかったーーー!
「時間がない!」と思っている家庭に
斎藤:どのような方に「かぞくごはん」を利用してもらいたいと思ってますか?
高橋さん:とにかく、忙しく毎日を頑張っていらっしゃるご両親にご利用いただきたいです。もっと時間があれば、いろいろ教えてあげれるのに。。。カット野菜や手軽なキットを使えば、夕食の準備は楽だけど、子どもにとっては食に対する知識を得る機会が失われてしまう。。。
「かぞくごはん」はお子さまの成長を願うものの、時間がなくてなかなか実現できない、そんなご両親を応援したいと考えています。
斎藤:日々を忙しく過ごしているご家庭に使ってもらいたいですよね。「かぞくごはん」を利用することで、どのような幸せを届けることができると思います?
高橋さん:ご両親にも子どもにも嬉しいお留守番の時間を提供できることが一番だと考えています。ご両親は自由な時間が確保でき、更には子どもの成長を感じることができます。子どもはお留守番が楽しい時間となり、料理体験により自信が持てるようになります。
そして、いつもはついバタバタしてしまうご飯の時間が、ゆったりとしたあたたかい食卓になるということが「かぞくごはん」をご利用いただく一番の魅力であると思います。
斎藤:ありがとうございます。最後に、どのような形で「かぞくごはん」を広めていこうと考えていらっしゃいますか?
高橋さん:よりたくさんの方に「かぞくごはん」をご利用いただくために体験会や色々なキャンペーンも行う予定です。是非、「すいっち」読者の皆さんにもご利用いただけるような企画を考えて行きますので、その際はよろしくお願いいたします!
「かぞくごはん」は、食育を通して家族の笑顔を増やしてくれるサービスだと思います。子供は調理をしながら、お母さん、お父さんが笑顔で食べてくれることを期待するようになるでしょう。親御さんにとっては、純粋に帰宅して美味しいごはんが待っているのもうれしいし、それを子供が作ってくれるサービスなんて本当に嬉しいですよね。
これから、すいっちでも一緒の企画やりますよ!(これから考えますが、、、、)
かぞくごはんウェブサイト
https://kazokugohan.com/
撮影協力:畳café&BAR くまさん家
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斎藤 哲

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