みなさんは幼い頃、夢中になって遊んだ記憶がありますか?
私の実家の近くには大きな木があるのですが、木登りはもちろんのこと、枯葉を踏むパリパリという音を楽しんだり、落ち葉を枝にさして串焼きに見立て、お店屋さんごっこ…なんてこともしました(^^)
この、時間を忘れて遊んだ経験が、大きな恩恵をもたらしているということを、つい最近知ることができました。
そこで、今回は、「遊びが育むもの」について考えていきたいと思います。
幼い頃からいろいろな刺激にふれさせる
先日、プレーパークを運営する方の講演会に参加してきました。プレーパークとは自然の中で、リーダー(学生や社会人)のもと、子どもたちがさまざな遊びを体験できる場で、全国にたくさんのプレーパークがあるのはご存知ですか?
その講演会では、幼い頃からいろいろな刺激にふれることの大切さを訴えておられました。
絵本、おさんぽ、遊び…子どもにとって「楽しい」刺激を与えることが大切で、同年齢だけでなく、異年齢の子どもとも遊ぶ機会があればもっと良いようです。
子ども同士の力関係の中で、どのように振る舞えば良いかという判断力や社会性が育まれるからだそうです。
いろいろな友達と、いろいろな遊び。子どもたちにとって財産となるものですね。
遊びが学力の土台になる!
また、最近、ニュージーランドの保育園・幼稚園で行われている、「遊びをとおした学び」の記事を紹介しますね。
この記事では、保育者は、ただ漠然と子どもたちを遊ばせているのではなく「この遊びからはこういうことを学べる」と具体的に意識していることが印象的でした。
例えば、顔に絵を描くフェースペインティングの遊びは『筆を持つ練習と、左右のバランスを取る経験になる。』とのことですし、クッキー作りは『「これも科学と数学」と主任教師はいう。液体と固体をまぜ、焼いたら固まる。子どもたちに分ける時に数える。』
(朝日新聞・平成26年11月29日より)
このように遊びから学ぶことは、子どもたちにとって自然に吸収できるものが多いのですね。
しかし、子どもの「学力」を意識する時、遊びから得られる間接的な学びではちょっと物足りないのでは?と感じられる方もいらっしゃるでしょう。
こういった遊びは「学力」に直結する知識を得るものではありませんが、学習に臨む態度を準備してくれるようです。
興味を持ってやってみる、観察する などの「実体験」を積み重ねることが自信と意欲につながり、それらが学力の土台になっていくんです。
ニュージーランドの教育省の発表では『質の高い就学前教育を受けた子が16歳になった時の認知力と態度を調べたところ、計算と問題解決能力、社会性で効果が続いていることが分かった。』(既出の記事より)
幼児期の遊びをとおした学びは、たしかに学力や社会性につながっているようです。
遊びは自己肯定感を育てる
国立青少年教育振興機構の調査によると、子どもの頃、家族の愛情・絆を基盤に、遊びに熱中するなどさまざな体験をした人ほど、自己肯定感が高かったようです。
遊びがもたらす数々の「実体験」は楽しいものだけとは限らず、時に我慢する力や、創意工夫を必要とするものもあり、さまざまな感情を体験することで「自分は自分で大丈夫!」という自己肯定感につながっていくのかもしれませんね。
最近1歳の娘が積み木遊びを始めました。
積めると上機嫌。崩れると積み木を投げて怒ります。
側で見ている方としては「そこに積むと崩れるよ」ということがわかるので、つい手出しをしたくなるのですが、先日の講演会で「子どもの遊びに手出しは無用!」と話されていたのを思い出してグッとがまん。
積み木が崩れて怒るものの、気を取り直してまたそ〜っと積み始める姿に、少し頼もしさを感じる今日この頃です。
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野田みや

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