昔は、「子どもは太陽の下で遊ぶものだ」という考え方が多かったと思います。しかし、1980年代中頃からオゾン層の破壊などの地球環境の変化に伴い、紫外線による肌へのダメージが知られるようになり、1998年には母子手帳から「日光浴のすすめ」という記載がなくなるなど、子どもと日焼けに対する考え方が変化してきています。
日焼け対策というと、大人、特に女性の場合は、日傘や手袋が一般的になり、芸能人のような深い帽子や真っ黒のサングラスも抵抗なく身に付けられるようになりました。中学生や高校生も日傘をさしていますよね!
しかし、子どもにとって身に付けるものによる日焼け対策は難しいものです。そこで、直接肌に塗布できる日焼け止めを使用するのがよいのですが、乳幼児や小学生に、日焼け止めを使用しての日焼け対策を行っていないママがまだ全体の約6割(ノエビアグループ常盤薬品工業(株)の調査)もいるではないですか!理由は、「面倒だから」が1位。しかし、子どもの肌だからこそ、ちゃんとした対策が必要なのです。
今回は、日焼けの恐ろしさと子どもへの日焼け対策の方法についてお伝えいたします。
WHOも認める紫外線の恐ろしさ
小麦色の肌が流行っていた昭和。そして、平成に入ってからもコギャルやガングロが流行するなど、日焼けをした肌は憧れるものでもありました。しかし、紫外線が及ぼす影響を、WHO(世界保健機構)は下記のようにいっています。
紫外線が子どもに与える影響として「子ども時代(18歳未満)の日焼けが後年の皮膚がんや眼のダメージ発症のリスクを高める」「生涯で浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる」「紫外線曝露(ばくろ)は、免疫系の機能低下を起こす」
このように、紫外線は必要以上に浴びてしまうと様々なリスクを生み出すのです。
また、ノエビアグループ常盤薬品工業(株)の調査によると、「10~20代の頃から、日常的に外出前と外出中も時間を決めて日やけ止めの塗りなおしをするなどUV対策をしていた方で、現在の肌に「満足している」「やや満足している」と回答した方は51%。外出前だけケアしていた方は45%となりました。レジャーの時だけケアしていたと回答された方は33%と、“ケアの程度と現在の肌に対する満足度は比例”していることがわかりました。」とあります。より幼い頃から日常的に日焼け対策を行うことが、将来の肌に対する満足度につながると言えるでしょう。
紫外線は肌に蓄積されていて、浴びた紫外線量は、何をしても0(ゼロ)には戻らないのです。それなのに、面倒だからといって、子どもの日焼け対策を怠っていていいのでしょうか?
日焼けはやけど!子どもの日焼け対策
子どもが日焼けしても、健康的な小麦色になり、翌年には、肌の色は戻っているので、大丈夫だと思っていませんか?
しかし、子どもの肌は、大人の2分の1程度の薄さしかないので、肌を日焼けさせることは、“やけど”をさせていることと同じといっても過言ではないのです。また、大人と比べて機能も未熟で、トラブルが起きやすいです。
紫外線は皮膚の細胞(遺伝子)にダメージを与えます。そのダメージによっては、遺伝子が正常に戻らないこともあるんです。特に、子どもの肌は細胞分裂が活発なため、異変が起きる可能性が高いようです。
そんなデリケートな子どもの肌を、どのように紫外線から守るといいのでしょうか?
(1)必須!日焼け止め
やはり日焼け止めは必須です。理由としては、乳幼児は特に帽子を嫌がる子が多いからです。また、大きくなると、上着は脱いでしまいます。
最近の日焼け止めは品質の良いものが増えているので、日焼け止めの成分による肌のトラブルは少なくなっています。しかし、はじめて使用する日焼け止めはパッチテストを行ってから使うことをオススメします。
(2)乳幼児にはラッシュケット
ラッシュケットとは、ラッシュガード生地で作ったブランケットのことです。ラッシュガード生地の中には紫外線カット率99%のものもあり、強い日差しが気になった時にサッと広げて掛けてあげれば紫外線からお肌を守れます。
お出かけの際、ベビーカーやカバンに小さく畳んでしまえるのもいいですね。
(3)日焼けに強い肌を作る
コラーゲンぺプチドおよびミルクセラミド入りヨーグルトを食べると紫外線に強い肌を作れることが、神戸大学名誉教授の市橋正光先生の臨床試験結果からわかっています。日焼け対策をする理由がわからず帽子やラッシュケットを嫌がってしまう赤ちゃんや子どもには、体の内側から対策できるヨーグルトが活かせそうです。
ヨーグルトなら簡単に手に入りますし、子どもも食べやすいですよね。子どもだけでなく、忙しいママも一緒にヨーグルトを食べて、日焼けに強い肌を作りましょう。
いかがでしたか?
細かいことは気にしないで子育てをしている筆者ですが、やはり、日焼け止めの使用、帽子や薄手の長袖・長ズボンなどで子どもが日焼けしないように対策を行っています。
日焼けのし過ぎに気を付けることは、歯磨きやスキンケアと同じように、親から子へ伝えるべきことと考え、習慣にするのもいいものです。
家にこもることはできないし、したくないので、しっかり対策をして外遊びを楽しみたいですね。
【参考】
http://www.ueno-kids-clinic.com/column/hiyake.html
http://noevirgroup.jp/cojp/t/t1419
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/160419/ecb1604191400001-n1.htm
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