はじめまして。
NPO法人tadaima!の代表、三木智有と言います。
“10年後、20年後も「ただいま!」って帰りたくなる家庭にしよう!”をスローガンに家事シェアを推進する活動を行っています。
もともとインテリアコーディネーターとしてフリーランスで活動をしていましたが、色んなご家族と接する中で感じていた違和感がありました。
それが、「男って、家の中に居場所がないんだな」
と言うこと。
インテリアや家のことは妻任せ。朝から晩まで仕事だから家は帰って眠るだけ。土日だって家にいると煙たがられる。子どもが自立して、定年をしたらますます家に居づらい。当時、そんなご家庭をたくさん見てきました。
同じ男性として、インテリアに携わる者として、本当にそれでいいのか疑問を抱きました。
住まい手にとって、必要な心地よさは家具などの物ではなく、そこに住む家族の関係性にこそある。そう考え、tadaima!を起ち上げました。
tadaima!のスローガンにある「ただいま!」はパパにこそ、心地よく言ってもらいたい言葉なのです。
家事をするのは妻のサポートってわけじゃない。俺だって、家庭をつくる担い手になるんだ!
毎日の家のこと。家事、育児。それを通して、家族が心地よい関係を築いていくことこそが家事シェアの目的です。
そんな家事シェアを推進するぼくにとって家事とはどんなことなのか。それは「家庭をつくる担い手になること」なんです。
数年前、自分が結婚をすることになった時。
妻が持ってきたピンク色の洗濯カゴがどうしても気に入らず「買い換えようよ」と打診した所、「洗濯をしない人に、洗濯カゴについて文句を言う権利はない!」と一刀両断。
あまりの正論に、このまま自分も家の中に居場所を失っていくのかと慄きました。
しかし、洗濯さえすれば洗濯カゴについて妻と同じように決める権利を持つことができる。そんな当たり前のことに気が付き、家事を夫婦でシェアするようになりました。
手を動かさなければ、口を出してもうるさいだけです。妻と同じように日々手を動かし、夫婦で協力し合うから、インテリアについても、自分のスペースについても、家庭のあり方についても意見を出せる。
それが、家庭をつくる担い手になると言うことです。
パパの家事は新入社員!?
パパ向けの家事シェア講座などを行っていると「家事が苦手なパパは新入社員のようにマネジメントすればいい」みたいな話しをよく聞きます。
しかも、それってパパが発信するメッセージであることが多いんです。
それを聞く度に「何を甘えたことを!」といつも言います。新入社員のように手とり足とり、物の場所から洗い物の仕方までマネジメントしてもらえると思ったら大間違いです。
パパの家事は新卒社員ではなく、中途社員。
これまでの得意業種とは違うかもしれない。物の位置も、ルールも妻が築き上げた型があるかもしれない。だけど、求められているのは即戦力。
最低限の引き継ぎは行われますが、それ以上は自分で創意工夫して欲しい、と言うのが本音です。
会社で部下を持つパパは誰だってわかるはず。マネジメントがいかに大変かってことが。
即戦力として活躍して欲しい中途社員がまるで新卒社員のように受動的だったら即クビにしたくなるように、パパが手とり足とり教えて欲しいなどと思っているようだとパパ失格の烙印を押されてしまう可能性だってあります。
一方で、ママもパパの家事を新卒社員扱いしてはダメ。
中途社員が、自分とは違った視点や経験を持っているように、パパも自分とは違った知見を持っています。それは、家事についても。
そこには目を向けずに自分のルールに沿ってくれないことをダメ出しばかりしていては、かえってパートナーシップを崩すことになりかねません。
パパの家事が家族を笑顔にする!
パパには、自分が家事や育児に積極的になることによる想像以上の効果を知ってもらいたいです。
たかがお皿洗い、たかがオムツ替えがどんなに妻を幸せな気持ちにするか。家族と信頼関係を築くことになるか。パパの家事は家族を笑顔にする力を持っているのです。
そして、妻と家事をシェアする関係は、10年後、20年後のパパの「ただいま!」を必ず心地よいものにしてくれます。居心地のよい家に、パパの居場所はしっかりと存在することでしょう。
これからすいっちで家事シェアのことや夫婦のコミュニケーションなどをテーマに記事を公開していくので、ぜひ楽しみにしていてください。
※家事シェア
家事を「分担」するのではなく「シェア(共有)」するという新しい考え方。家事の担当は決めず、臨機応変に“動ける人が動く”ことで家事をすること。
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