兼業主夫放送作家の杉山ジョージです。1976年生まれ。不惑のはずが惑いまくっている40歳。服飾デザイナーの妻、アヤコとはいつの間にか結婚16年目に突入。子どもは二人。いずれも女子。この連載では主に、中学校1年生の長女なっちゃんとの経験と、そこで得たもの、失った(?)ものなど、一般的に難しいと言われる“父と娘”の関わりを綴っていきます。
父と娘だから良かったこと、父と娘だから困ったこと、特に娘を持つパパさんや、習い事を頑張るお子さんがいる方に、もしかしたら参考になるかもしれないいけど…、ウチの娘、かなり個性的なので参考にはならないかも…(苦笑)まあ、気軽にお付き合いくださいませ。
「ありがとう」という感謝、「ごめんなさい」という謝罪、「お願いします」という依頼。いろいろな人が言うところの生きていくうえでとっても大事なこと。
もちろん、僕も同感なんだが、どうやらなっちゃん、この言葉を言うのがちょっと苦手な気がする。そんな中で、僕としてはどんなアドバイスをしたか?というお話。
言いたかないが妻に似たなと
僕たち夫婦が結婚した時。僕はまだ25歳で、妻に至っては21歳の専門学校生だった。
よく「なんでそんなに早く結婚したの?」なんて聞かれるけど、長くなるのでここでは省略させていただきたい。そんな妻は、お願い事が苦手。例えば“明日の朝、早く会社に行かないといけないから保育園の送りをお願いしたい”というとき。普通に考えれば、事実をそのまま伝えた上で「お願いします」と言えば、僕だってちゃんとスケジュールを考えて、了承する。
が、しかし、妻の場合「明日の朝早いんだけど。」しか言わない。しかも、何回も。こっちが何を言いたいのかを考えて、最終的に「じゃあ、送りやろうか?」と言わされる。という流れである。なんか釈然としなくて、イライラして結果的にはケンカに繋がることも多かった。ただ、こういう言い方に関して、僕は勝手に後天的、つまりはこの結婚するまでの経験からこうなったんだろうと思っていたら、なっちゃんは割と小さい頃から近い言い方をするタイプだった。
「お願いします」って言った方がいいよ
きっと早い段階からちゃんと教えたらできるようになるだろう。そう考えたので「パパ、ジュース!」と言われると「パパはジュースじゃないよ」と答えてわざと困らせた上で「パパ、ジュースを取ってください。お願いします、って言えば伝わるよ」と何度も伝えてきた。
でも、これを受けてなっちゃんは「パパ、ジュースお願いします」と言うようになった。でもあくまで“言う”だけ。そこで断ると「お願いって言ったのになんでダメなの??」とキレる。もちろん、ただ無下に断ったのではなく、こっちが何かをしていたので断ったわけだが。ここでハタと気が付いた。
どうやら僕は「お願いします」を人に言うことを聞かせるための魔法の言葉のように伝えてしまっていたようだ。
お願いをする時の大事なポイント
いったいどうしたらいいのだろう?
何気ないことかもしれないけど、このまま妻のようになると大きくなった時にうまくいかないことも増えるような気がするのではないかと心配になった。
上手なお願いの仕方ってなんだろう??
ここで妻の言い方を再検証。妻の言い方だと、そもそも“お願いします”とは言ってないわけだが、言われた方が自主的に、そして仕方なく“やらないといけないな”と感じて自分から“やるよ”って言ってしまう。
頼まれてやったのと、何が違うんだろうか?
きっと頼まれた方の気持ちの問題だと思う。
“お願いします”とちゃんと頼まれずに“仕方なくやる”と、自分がやりたかったわけでもないことをやらされている、という感覚になる。問題は頼まれた方が気持ちよく“やってあげよう”と思うことではないかと。あ、でもこれ結構普通のことかも。
かわいく言いな
そこでたどり着いた、なっちゃんに対して伝えた、いいお願いの仕方は「お願いするときは一番かわいく言うといい」と。
最初に言った時、なっちゃんはキョトンとしていた。ついでにその時、そばにいた妻もキョトンとしている。
僕が伝えたかったのは、お願いをする時、それが叶うかどうかは相手次第。
だったら相手がやってもいいなと思うような言い方をするべき。
で、当時なっちゃんは4歳か5歳くらい。かわいい盛りである(僕が言うのもなんだが)わけで、だったら、そのかわいさを存分に生かして相手の気持ちを“やりたい”という風に持っていくべきだ、ということだ。
今思えば、これを大人になるまで実践するとちょっと怖い女子になってしまうのだが、お願い上手はいくつになっても世渡りに必要なことだとは思う。というか、そもそも僕がこういうことを言うのは、だいたい、なっちゃんをキョトンとさせることが目的だったりする。“ああしなさい!”とか“こうしなさい!”と言うと子どもは無条件に反発するような気がする。かといって変に理屈をこねると途中で飽きてしまう。
だから、そういう時には「え?どういう意味?」という言葉を投げかけてまずは興味を引いて、そこから「へぇー」という反応が出来そうなことを短く説明する。この時も結局はしばらくの間はお願い上手になった。
あれからだいぶ経って、中学生のなっちゃんはそれほどお願い上手とは言えない(汗)限定的な効果でしかなかったのかもしれないけど、実は今でも同じことを伝えているので、いつか本当に意味が分かったときに「なるほど!」と思ってくれたらいいなと思っている。ちなみに、次女のたまちゃんは、こんなことを教えた覚えはないが、お願いごとをする時は全力でかわいさアピールをしまくる。うーん、なんでだろう。
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杉山ジョージ

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