兼業主夫放送作家の杉山ジョージです。1976年生まれ。不惑のはずが惑いまくっている40歳。服飾デザイナーの妻、アヤコとはいつの間にか結婚16年目に突入。子どもは二人。いずれも女子。この連載では主に、中学校1年生の長女なっちゃんとの経験と、そこで得たもの、失った(?)ものなど、一般的に難しいと言われる“父と娘”の関わりを綴っていきます。
父と娘だから良かったこと、父と娘だから困ったこと、特に娘を持つパパさんや、習い事を頑張るお子さんがいる方に、もしかしたら参考になるかもしれないいけど…、ウチの娘、かなり個性的なので参考にはならないかも…(苦笑)まあ、気軽にお付き合いくださいませ。
当たり前のことですが、子どもはよく「泣く」。まだ話すのがうまくない時期は、いろいろな思いや要求を表現する方法だけど、3歳、4歳くらいを過ぎると、感情的な涙はもちろん、痛いとかそういうものとウソ泣きなんてものまで出てくる。小さい頃、よく泣いたなっちゃんとどうやって向き合ってきたのか?というお話。
僕もかなりの泣き虫だった
僕も子どもの頃はかなりの泣き虫だった。
二人の兄に「バカ」と言われただけで必ず泣いた。それが面白くて、兄たちは毎日「バカ」と言っては僕を泣かせた。もちろん言われたことが嫌、ということもあったが、泣くとだいたい母ちゃんが来て兄たちが叱られる。小さい僕の逆襲方法はこれしかなかったのかもしれない。
でも、年を重ねるうちに、泣くことで母ちゃんに怒られるようになった「そんなことでピーピー泣くんじゃない!」武器を取り上げられた気がした。というか、どちらかというと、オオカミ少年的なものかもしれない。コイツが泣いていても大したことないだろうと思い始めたのだろう。まさに図星だった。多分、小学生になるころ、急激に泣くのが恥ずかしくなった。きっかけは覚えていないけど、なんかそう思ったのだ。その頃から僕は家の中でしか泣かなくなった。
なっちゃんもよく泣いた
中学生になった今では滅多なことでは泣かないが、なっちゃんもよく泣いた。
なっちゃんが泣くポイントは割とわかりやすい。思い通りにいかなかった時が7割、痛い時と悲しい時が2割、ウソ泣きが1割。そんな感じだから純粋にネガティブな泣き方をすることは少なくてだいたいは涙を流しながらプリプリ怒っていた。涙を流しながら言い返す姿は今思い出しても、結構笑える。
当時は僕が笑うと「ちゃんと聞いて!」と余計に泣いてしまったのを覚えている。そんな時、どうしていたか?
泣いていいよーもっと泣いて
もちろん、明らかにケガをしていたり、悲しい涙の時は寄り添うことを大事にした。怒っている時は割と突き放した。「おお、泣いたのか、いいよもっと泣いて。泣け泣けー」的な。そして最後に付け加える「泣く他にできることがあると思うよ。泣いているだけでは何も変わらないから。」
だいたい自分が泣くと周りの人が優しくしてくれる、という期待が見えるのだが、その時には、こちら側としては裏切ってみた方が「この作戦は通じない!」ということが分かってくるみたいだった。自分がそうだったように。いろいろ試してみたところ、これが一番早く泣くのをおさめて次の一手を考えるようになる。誰にでも通じる作戦ではないと思うけど、少なくともなっちゃんには効果があった。そのうちあまり泣かなくなった。妻の前ではよく泣いていたが(汗)妻にはまだ作戦が通じると思っていたのだろう。
基本的に泣くのはOK
ただ、ベースにある考えとしては「泣く」という行為そのものは否定しないようにした。
痛いとか悲しいときは「泣けば泣くほど楽になるよ」と伝えていたし、怒っている時でも「泣くな」とは言わないで「泣いてもいいから、その後のことは考えてね」という具合に。外での具合はわからないけど、家の中で、僕らの前で泣くことは、きっと心を許しているからであって、その感情を放出する場所であることは絶対に悪いことではないと思う。
ただ、泣いてばかりいても変わらないことだけはわかってほしかったのだ。きっと世の「泣き虫」にもろいろと種類があると思う。そして、理由があると思う。そこに気づいてあげることは親として大事なんじゃないだろうか。
中学生になって、なっちゃんが教えてくれた。
小さい頃、泣いている時パパに「もっと泣け!」と言われるのが死ぬほど悔しかったと。で、だんだんそもそも泣いていた原因ではなくてただの悔し泣きになっていって、よし、やってやる!と泣き止むようになったという。しめしめ、だいたい予想通りだったんだなと、今になってわかった。ちなみに、なっちゃんはもちろん、次女のたまちゃんも、注射では泣いたことがほとんどない。痛みに強いというわけではないと思うけど…なんでなんだろう??
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杉山ジョージ

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