兼業主夫放送作家の杉山ジョージです。1976年生まれ。不惑のはずが惑いまくっている40歳。服飾デザイナーの妻、アヤコとはいつの間にか結婚16年目に突入。子どもは二人。いずれも女子。この連載では主に、中学校1年生の長女なっちゃんとの経験と、そこで得たもの、失った(?)ものなど、一般的に難しいと言われる“父と娘”の関わりを綴っていきます。
父と娘だから良かったこと、父と娘だから困ったこと、特に娘を持つパパさんや、習い事を頑張るお子さんがいる方に、もしかしたら参考になるかもしれないいけど…、ウチの娘、かなり個性的なので参考にはならないかも…(苦笑)まあ、気軽にお付き合いくださいませ。
子どもにとって一つの大きなハードルとなるのが「自転車の補助輪を外すこと」別に自転車が乗れなくても、とくに都会の子供はそんなに困ることもないかもしれないけど、そこはプライドというか、なんというか、やっぱりどうしても頑張りどころとなる。今回はそんな自転車の練習のお話。
それは突然やってきた
公園に行くのが気持ちいい季節。この時期は自分のリラックスも兼ねて積極的に公園に行くようにしている。
ちょうどなっちゃんが年長さんになった春のこと。今までとは違うお誘いがなっちゃんからあった。
「自転車の補助輪を外したい」おー、そんな時期かー、なんてのんきに受け止めて、明日行こうなーみたいに軽く返したら、まずは妻に怒られた。
ケガしたらどうするの??と。
どうするも何も、ケガをしたら治すしかない、くらいに育ってきた男三人兄弟育ち。ところが、やっぱり女の子ですから、そうもいかない。結局次の日は自転車の練習の前に、プロテクターを買いに行くことになった。こんなにつけたら邪魔になって、自転車どころじゃないだろうに…個人的にはそう思ったのを覚えている。
自転車練習のイメージ
自転車の練習というと、たいがいイメージされるのが、荷台のあたりをパパかママが持って子どもがこぐ。「ちゃんと持っててね!」と言われながら。そこで、子どもが必死にこいでいる間に、親がいつのまにか手を放して「乗れたじゃん!」みたいな感じ。実際に自分が自転車に乗れるようになった時もかあちゃんが後ろで持っているという約束のもとスタートしたら、そのかあちゃんに兄ちゃんがちょっかいを出して、自転車から手を放して追いかけまわしていて、持ってすらくれていなかった。
で、思いっきり転んでケガをしたけど、意外と乗れて自信がついたもので、結局その日のうちに乗れるようになった。さあ、今度は自分がその荷台の部分を持つ番。かあちゃんとは違ってちゃんと持って走ってやるぞ!と意気込んで臨んだ。場所は、品川区と目黒区の境にある「林試の森公園」
こぎなよ⇒やだ!の繰り返し
公園についた時、明らかになっちゃんは緊張していた。
このままだと多分無理だなと思ったので、しばらくは別の遊具で遊ぶ。ただし、移動は自転車(まだ補助輪付き)。で、だいぶリラックスしてきた頃、広場に移動した。最初はヘルメットとプロテクターをして、補助輪付きのまま走らせた。さあ、いよいよ、補助輪を外して、スタンバイ。なっちゃんの自転車に荷台はないけど、代わりに、飛び出し防止のためにおあつらえ向けのハンドルがついていたので、そこを握りしめる。
「準備OK!なっちゃんいいよ」
「やだ!」
「何が?」
「こがない!」
こんな会話が続く。自分で練習したいとは言ったもののやっぱり怖くなってしまったようだ。まあ、その気持ち、わからなくもない。とはいえこれでは進まない。やがてこんなことを言い出した。「ちゃんと後ろで持っているか、見えないからわからない」なんて疑い深い…(汗)確かに言う通りではあるし、完全にこちらの作戦がお見通しである。さあ、どうしたものか?
ということで持つのをやめてみました
そうか、とりあえずなっちゃんの不安を取り除けばいいのか。
ということで、作戦変更。
僕はハンドルを放して、なっちゃんの前に歩き出した。もちろんなっちゃんはキョトンとしている。そんなものに構わず10mくらい離れたところで、振り返ってなっちゃんと向かい合い、手を広げた。
「とりあえずここまで来てみなよ」
なっちゃんは即答「ムリ!」
で、ぼくが切り返す「え?なっちゃん、絶対に自転車乗れると思うよ。跳び箱だって跳べるし、走るのも早いし、運動得意じゃん。どう?絶対に大丈夫だと思わない?」
だまされやすいなっちゃんの顔つきがかわった
「確かに、そうかもしれない」しめた!今なら本当にいけるかも!間髪いれずに言ってみた「よーい、スタート!」一心不乱にこぎ出したなっちゃんはあっという間に僕のところにたどり着いた。あ、乗れちゃった、という感じだった。
そこからはもちろん、順調に自転車に乗るのが上手になっていった。
ただブレーキを使えるようになるまでには結構かかったので、しばらくは何かにぶつかって止まっていたが(汗)
なんか、拍子抜けするくらいに簡単に乗れてしまったが、結果オーライ。
他の子にこれが通用するかはわからないけど、暗示にのりやすいタイプのお子さんがいたらぜひ試してみてもらいたい。
ちなみに、次女のたまちゃんは運動が得意な方でもないけど、年中の時にすでに補助輪を外した。その時もほとんど練習なし。彼女の場合は同じ年の友達が乗れているのを見て火が付き、一人でひたすら練習して乗れるようになった。後ろを持たせてくれなかった(汗)この執念…なんか末恐ろしい気がした(笑)
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

杉山ジョージ

最新記事 by 杉山ジョージ (全て見る)
- 保育士も保護者も絶賛!パパの思いから生まれた音楽が聞こえる仕上げ磨き用歯ブラシ「Possi(ポッシ)」<PR> - 2019年8月9日
- パパはやっぱり“うんちく”がお好き!?「パパ家事サイエンス講座」レポート - 2019年3月6日
- “ツナギ”で繋げ!家族の絆! ~パパ向け家事育児アイテム「パパのツナギ」ができるまで~⑩ - 2018年4月2日