子どもに対して、親は怒りたいとは思っていないですよね。でも、言うことを聞いてくれなかったり、いたずらばかりされると、ついカチンときて怒ってしまう、こんな経験が親なら誰しもが何度もあると思います。
我が家には2人の娘がいますが、「テレビばっかり見ていないで早くゴハン食べなさい!」「なんで遊んだおもちゃが出しっぱなしなのー!」「寝る前の歯磨き忘れないで!」他にもいろいろ…、カミナリがしょっちゅう落ちる毎日です(笑)。
あるとき、5歳の長女にこう言われました。
「パパとママ、毎日怒りすぎ!マジうるさいんだけど!私たちのことそんなに嫌いなの?」
なんて生意気な言葉使いでしょう。
当然こちらもそんなつもりはなく、「だったら言うこと聞きなさい。毎日やることやればパパとママだって怒らないよ」と伝えるも、全然納得しない様子。
この返答はむしろ逆効果でした。
子ども達のイタズラはエスカレートしていき、それに対して親のイライラも積もるばかりで、家庭内の雰囲気は悪くなる一方です。
子育てストレスが日に日に増していき、困り果てていたころに、この状況をガラッと変えてくれた一冊の絵本と出会いました。
それは、のぶみさんという絵本作家さんの“おこらせるくん”という絵本です。
おこらせるくん [ のぶみ ]
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ストーリーを簡単にお話しすると、おこらせるくんという男の子は毎日ママの言うことを聞かず、それに対して悪戦苦闘する毎日。そんなおこらせるくんは誕生日プレゼントに、なんと「怒らないママがほしい」と言ったんです。それに対してママが、“怒る理由”をおこらせるくんに伝える…といった内容です。まるで我が家で日々起きている出来事がそのまま描かれているような絵本。その中のママがおこらせるくんへ伝えた言葉「大好きすぎるから心配で怒るんだよ」は私の心にスーッと入り、忘れていた大切なことを思い出させてくれました。
さっそく娘たちに読み聞かせました。おこらせるくんのハチャメチャな言動に最初は大笑いしていた子どもたちですが、この絵本が教えてくれた言葉はしっかり2人にも届いて、読み終わった後には「パパありがとうね。いつも悪いことしちゃって言うこと聞かなくてごめんね。○○(娘の名前)もパパとママ大好き」涙を浮かべて言ってくれました。私も思わずウルっとしてしまいました。
相変わらず娘たちにあれこれと注意して、ケンカが絶えない毎日ですが、この日以来、少し親子の溝が埋まった気がします。その手助けをしてくれた“おこらせるくん”にはとても感謝しています。そして、この本に込められたメッセージをしっかり受け止めることができた、娘の心の成長が何よりも嬉しかったです。やはり気持ちは態度だけではなく、言葉に出して伝えるべき、と痛感しました。
今では怒りすぎてしまったな、と思ったときや、娘たちがいたずらばかりしてしまった日には、この本を親子で読んで「ごめんね、ありがとう」を言い合って仲直りするようになりました。
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kaehana

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