5分も一緒にいれば親友が出来ちゃうコミュニケーション上手なママたちと違ってなかなか子育て友達ができないと言われるパパたち。しかし!そんなパパたちの中でもコミュニティを作って、互いに楽しみながら育児をしている人たちもいます。
「パパコミュニティ紹介」では、全国にある様々なパパコミュニティや子どものいる親御さん向けのNPOの情報、さらには、そんなコミュニティを支えている様々な先輩パパたちの声を届けていきます。
今回は人気イベント「パパノセナカ」を運営するNPO法人「オトナノセナカ」の共同代表でもあり、実は、この「すいっち」の編集長、斎藤哲さんにお話を聞きました!
<オトナノセナカ 基本情報>
■設立年月 2013年
■現在のメンバー数 事務局メンバー6名
■参加入会資格 特になし
■主な活動内容 パパ向けイベント「パパノセナカ」、「しあわせかぞくのつくりかた」など
開催するたびに人気が高まる「パパノセナカ」
2010年8月から活動をスタートした「オトナノセナカ」。もともと、その活動は多岐にわたるものでした。最近では、参加者を募集するとすぐに定員がいっぱいになってしまうパパ向けイベント「パパノセナカ」これはいったいどんなイベントなんでしょうか?
「コンセプトは“対話を通して多様性とじぶんらしさに出会う時間を提供します”です。
思い返してみると子どもの頃ってみんな個性を重視するはずなのに、大人になるにつれてどんどん周囲と同じものを求め始めますよね?言ってみれば多様性がどんどん薄れていくのって、どこかおかしいですよね。そして、子育てにおいても、子どもが生まれてから情報を集めて、その中から正解を求めるようになります。子育てに正解はなくて、言い換えれば全部正解なのに。この二つの事に対話を通していく中で気づいていくことができるのが『パパノセナカ』なんです。」
最近なぜか“父親の話”が出るように
一口に“対話をする”と言ってもいきなり知らない人とは話せないもの。いったいどんなテーマで話をするとそんなに盛り上がるのでしょうか?
「イベントのスタイルとしては、できるだけ全員がしゃべることができ、多くのパパの話を聞けるように“ワールドカフェスタイル”をとっています。テーマでいうと、子育てはもちろんなんですが、家族や夫婦のパートナーシップについても扱います。ただテーマを問わず、異様なほどに盛り上がりますよ(笑)
やはり、パパって、職場では家庭のことや子育てのことって話せないし、家に帰れば、どうしてもママの方が子育てについてはイニシアティブをとっていて、思いを吐き出す機会がないパパがたくさんいるんです。こころゆくまでパパトークができるサードプレイス的な場所がないんだと思います。
このパパノセナカは、基本的に女人禁制で、それもしゃべるハードルを低くしているところもあるでしょうね。でもそういう中で、最近特に盛り上がるというか、ことあるごとに対話の中によく出る話が“自分の父親の話”なんです。自分が父親になって口癖がうつっていることに気づいた話とか、みんな、自分が子どもの頃にフラッシュバックして盛り上がってます。あれなんでなんでしょうね(笑)」
半分以上がリピーター
確かにパパたちが集まって盛り上がるというのは他にもあるかもしれません。しかし、その中でもこの「パパノセナカ」が特に人気で定員がすぐいっぱいになってしまうのはなぜなんでしょうか?
「それはですね、半分以上がリピーターだからなんじゃないでしょうか(笑)。毎回、心待ちにしているパパがとっても多いんです。そんなリピーターたちが口々に言うのは“いろんなパパに出会えて毎回、多くの気づきがある”ということ。参加者同士がどんどん仲良くなっていくのもやっていてひとつのコミュニティができあがっていくところが面白いですね。最近では出席する人がそれぞれ出張先で買ってきたお土産を持ってきたりしています。そうそう、パパノセナカは基本的にアルコール片手に対話を楽しんでいます。それも盛り上がる要因ですよね。でも実はこういうイベント形式で飲めるものってあんまりないんじゃないかな。」
自分自身も子供も俯瞰して見られるように
イベントを通じて多くのパパたちが楽しんでいる様子は伝わってきます。そういう中で主催者である斎藤さんにも変化はあるのでしょうか?
「自分自身ももちろん変わりました。今、年長の娘がある日保育園に行きたくないと大泣きしたことがあったんです。もともと優等生タイプの娘で、それも気になるところだったんですけど、年長さんになったことで保育園でも、家でも、お姉ちゃんなんだから頑張ろうね、的なところがあったんだだけど、それがプレッシャーになっていたのかと思います。それにこたえようと娘は頑張りすぎた結果、キャパオーバーしてしまったんでしょうね。
でも実はこの兆候をうすうす感じていたので、そういう事に気づけたのは良かったですね。それも色んなパパや子供との接点があったから、子どもと言えどそれぞれに考え方があって、それを認められるようになってたんでしょうね。
以前、パパノセナカの中で参加者が“お釈迦様のようになった”と言っていました(笑)ある種マインドフルネスのような、起こったことに対して感情的に瞬間的な反応をせずに冷静に見られるようになったそうなんです。パパノセナカで多様性や自分らしさを自分なりに感じ、子どもやパートナーを俯瞰で見ることができるようになったんでしょうね。」
パパたちがガードをゆるめて本気で楽しく話し合うことができる機会は本当に少ないものですし、なかなか自分たちで作り出すことができません。定期的にこういう場が開かれていることは本当にたくさんのパパたちにとって憩いの場になり、それでいて、子育てに役立つマインドを育てることにつながっているのかもしれません。
オトナノセナカ
http://otona-no-senaka.org/
公式Facebook
https://www.facebook.com/otonanosenaka
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杉山ジョージ

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