兼業主夫放送作家の杉山ジョージです。1976年生まれ。
不惑のはずが惑いまくっている40歳。服飾デザイナーの妻、アヤコとはいつの間にか結婚16年目に突入。子どもは二人。いずれも女子。この連載では主に、中学校1年生の長女なっちゃんとの経験と、そこで得たもの、失った(?)ものなど、一般的に難しいと言われる“父と娘”の関わりを綴っていきます。父と娘だから良かったこと、父と娘だから困ったこと、特に娘を持つパパさんや、習い事を頑張るお子さんがいる方に、もしかしたら参考になるかもしれないいけど…、ウチの娘、かなり個性的なので参考にはならないかも…(苦笑)まあ、気軽にお付き合いくださいませ。
突然ですが、この原稿を書いている頃、なっちゃんは遠く海の向こう、フランスのカンヌにいます。バレエの短期留学。たった一週間だけど、貴重な経験を積んでいる…はず。今でこそ、そこまでになった中一のなっちゃんだが、なぜバレエを始めたのか?そんなお話です。
まったくの予想外
それはなっちゃんが5歳、年長さんの頃だった。突然、バレエを習いたいと言い始めた。
理由を聞いてもまともな答えは返ってこない。ただ、ちょうど家の近くにバレエスタジオがあったこと、それからなんとなくバレエをすると体幹が鍛えられるようなイメージがあったので「ま、いっか」くらいの気持ちで体験レッスンに行かせてみた。嫁さんは中学校時代にソフトテニス。僕は小学校からずっとサッカー。それ以外には水泳、陸上の高跳びとかやっていたけど、二人ともバレエは未知の世界だし、見たこともなかった。
勧めたわけでもないのになんで?
というのが率直な感想だった。そして迎えた体験レッスン。ここでも予想外のことが起きる。先輩たちと並んで柔軟からスタート。すると、先生がポツリ。「あれ?この子、柔らかい」え?子どもってみんなこのくらい柔らかいんじゃないの?初めての子育てだったし、全然気づいていなかった…。確かに、なっちゃんはすごく小さい頃から足を伸ばしたままの前屈でも体が足にピッタリ着くほどだったけど、これって柔らかかったんだ!という感じだった。ほどなくして正式に入会することになるのだが、まあその時も、その後ここまでになるとは想像すらしていなかった。
早生まれの宿命
バレエをやりたいと言った理由を聞いたのは、ごく最近の事だ。たぶん去年、小6くらいの頃。当たり前のことだけど、保育園のクラスには、いろいろな誕生日の子がいる。なっちゃんは1月生まれ。いわゆる早生まれである。大人になってしまうと、同じ学年ならそんなに差は感じないし、おじいちゃんになったら、10歳くらい違っても同世代だね、という具合になるけど、小さい子にとっては同じ学年でも産まれた月が早いか遅いかでも相当成長に差が出るものだ。
そんな中で、早生まれのなっちゃんは常に同じ学年の中でも成長が遅い方なので、後からついていく位置に行かざるを得ない。そんなわけで、当時の年長クラスをひっぱっていたのは春生まれの女子たちだったらしい。その子たちが軒並みバレエを習っていたもんで、女子の遊びが「バレエごっこ」に自動的に決まっていたというのだ。教室の手すりを使ったバーレッスン。バレエなどやったことがないなっちゃんにとってはちんぷんかんぷん。もっと言うと仲間に入れないで見ているだけだった。でも、その子たちと一緒に遊びたい!そう考えたなっちゃんはどうしてもバレエがやりたかったんだそうだ。
体の柔らかさだけじゃなかった
主にスポーツの世界で言われる「末っ子最強説」要は、兄弟姉妹で同じ競技をしている場合、大成するのは末っ子という話だ。まあ、すでに先にやっている人が近くにいるが、自分で一から切り開くよりも上達に繋がりやすいのだろうが、さらに少し前を行く人に追いつきたいと思う向上心もまた上達に繋がるようだ。そんな気持ちがなっちゃんにあったのかもしれないけど、他にもいい要素があったみたいだ。体の柔らかさはもちろんのこと、足の甲の形や手の形。これは同じように伸ばしても伸びているように見えない人もいるらしい。それから手足の長さなどなど。やったことがない僕たち夫婦からすると、そんなものを意識したことはなかったけど、先生がそれに気づいてくれたおかげで、後にコンクールクラスに選抜してもらい、今では4度目となる海外にまで行っている。
まったく、子育てには何が起こるかわからないとはいうけど、イメージすらしていなかったこんな展開になるとは。なっちゃんが歩んできたバレエ人生の中で体験してきたことは、なっちゃんにとって初めてのことの連続だったかもしれない。でも、それは我々もそう。いまだに戸惑うことがあるけど、しっかり支えていかなければ。あなたのお子さんにもこの先どんなことが待っているかわかりませんよ。
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杉山ジョージ

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