【プレパパ必見】ママはとても疲れやすい!産後の女性のからだの変化

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はじめまして。当コラムを担当いたします、助産師の川口晴美です。プライベートでは、小学生の双子の男の子の母親でもあり、主婦であり、妻でもあります。

産前産後という時期は、男性にとっては未知のことも多いかと思います。女性であっても、はじめての妊娠と出産、子育てはわからないことがわからない、と大きな不安を抱えていますので、男性なら、なおさらですよね。

妊娠中や産後のパートナーに、何をしてあげたらいいのかわからない、

よかれと思って行動したことが、なぜか怒りをかってしまった!

パートナーがイライラして困っている!

そんな風に感じる方も多いでしょう。

当コラムでは、助産師の立場から、パパへお伝えしたい、妊婦ママや、産後のママの心のこと、体のことをお伝えしてまいります。

妊娠中のママが、イライラしたり、怒ったりするのには、単に「虫の居所が悪い」というわけではなくて、ちゃんと、医学的な理由があるので、まずは、それを知って欲しいと思っています。

産後ママは疲労困憊!

妊娠中や産後のパートナーから

「つかれている」

「からだがしんどい」

「つかれているから、もっと手伝って!」

と、言われると「俺だってつかれているんだ!」と思ったり「家にいるだけなのに、なんでそんなに疲れるの?」と、疑問に思うパパも多いことでしょう。

今回は、産後の時期、ママたちのからだにはどのような変化があるのか、なぜ疲れやすいのか、をお伝えしてまいります。

授乳の消費エネルギーはマラソン120分と同じ!

ママたちが疲労を感じる、一番の理由は授乳です。夜に寝られないから疲れている、という、ただそれだけの単純な話ではないのです。

母乳は何から作られているか、ご存知ですか?母乳は血液から作られています

なので、母乳を生成し、分泌するためには、エネルギーが必要です。

母乳分泌で消費するエネルギーは、1日700~800Kcalと言われているのですが、この消費エネルギー量は、なんと120分のマラソンと、ほぼ同じエネルギー消費量なのです。

産後のママたちは、授乳をしているだけで、120分走り続けているのと同じ状態なので、日々、疲労を感じるわけです。

また、授乳は昼夜問わずです。産後のママたちは、夜、続けてぐっすりと眠れるわけではありません。

120分のマラソンをして、なおかつ、夜も2時間、3時間間隔で起こされてしまうとしたら・・・??

産後のママたちの疲労感を、少しでも想像していただけるでしょうか?

出血による疲労感と、おしもの傷の違和感

出産時には、平均して500mlの出血が起こります。この量はあくまでも平均であって、実際には、800,1000 mlの出血が起こるママもいます。ですので、産後のママたちは、一時的に失血状態となっているのですね。

お産のときの出血も、産後の疲労の原因となってきます。

通常ですと、産後3週目から1か月かけて、失血した血液は元の量に戻ってきます。しかし、これはあくまでも出血が平均量であり、さらに産後、十分な休養がとれた場合の話です。

実際に500mlよりも出血が多かった場合には、血液量が回復するまで、もっと時間がかかりますし、赤ちゃんの夜泣きがひどく、ママが十分にからだを休めることができなかった場合にも、回復まで時間を要します。

失血状態ですと、からだに十分な酸素がいきわたらず疲労を覚えやすくなるのです。

直接、疲労感とは関係ありませんが、出産時、おしもに傷ができてしまうママもとても多いです。デリケートな場所だけに、立つのも歩くのも、座るのも、とってもつらいもの。座って授乳をしていても、おしもの傷が当たって痛い、というママも多いです。

おしもの傷の痛みは、出産後2週間から1か月ごろにかけて、痛みは和らいできます。しかし、つっぱるような違和感は、個人差はありますが、2,3か月続きます。

もしも、自分のおしもに傷があったら・・・??想像してみてください。とてもつらい状態であることがお分かりいただけるかな、と思います。

おしもの傷もママたちが「産後のからだがつらい!」と感じる大きな原因の1つです。

産後は筋力が低下する!

妊娠中から、お産のときに赤ちゃんが出てきやすいように、筋肉やじん帯をゆるめるホルモンが分泌され、からだは筋力が低下した状態になります。

筋肉やじん帯がゆるむと、骨盤はぐらぐらと不安定な状態になります。

体の骨は筋肉やじん帯によって支えられているからですね。

骨盤は、からだを支える要の部分で、骨盤がぐらつくと、立つことや歩くこと、座ることなど生活の動作が、非常に不安定になります。

実際に、出産直後に歩けなくなってしまうママや、歩けることはできても、足ががくがく震えるような感じがあってうまく歩けない、とお話されるママも多いです。

私が産後に体験した感覚ですと、踏み台昇降を限界まで続けたあとのような、足のふらつき感。それから、腹筋を限界までがんばったときの、腹筋の不安定感に例えられるなあと思います。

筋肉やじん帯をゆるめるホルモンは、妊娠4週ごろから分泌されて、お産のときがピークになり、産後3か月ほどかけて、分泌は0になっていきます。しかし、ホルモン分泌が0になっても、いちど不安定になってしまった筋肉やじん帯の筋力が元に戻るわけではないのです。筋力をつけるリハビリが必要です。

また、ホルモンの影響だけではなく、妊娠中の体重の増加も、筋肉やじん帯に影響を及ぼしています。妊娠中には、10キロから15キロの体重増加があるのが普通です。短期間のうちに体重が大きく増加することから、からだを支える筋肉には、非常に負荷がかかっています。

産後は、ホルモンの影響と、妊娠中の体重増加によって、産後の筋肉やじん帯は、かなり力が低下してしまっています。妊娠前にはスムーズにできていたことや当たり前のようにできていたこと、座る、立つ、歩く、物を持つ、といった日常の行動ですら、筋力の低下によって苦労するようになっています。

言葉をかけて共感してあげましょう

いかがでしたでしょうか。

ここに挙げた産後の体の変化は、どの女性にも起こっている変化で、産後の女性は、妊娠前には感じなかった疲労を強く感じています。

そこに来て、昼夜問わずの授乳ですから、疲労が回復する暇がないのです。

ママたちが、のんびりしているパパに対してイライラするのも、家事を手伝ってくれない!とイライラするのも、慢性的に疲れているからなのです。だから、家事でも子育てでも、一緒に手伝ってほしいと思うし、時間があるなら寝たいし、ゴロゴロしたい!と思うのです。

だから、具体的に行動できなくても「子育てって大変だよね、疲れているよね。お疲れ様!」って言ってもらえるだけでも、とっても嬉しいのです。思うだけでは伝わらないので、ぜひ、ぜひ!言葉にして伝えてほしいなあと思います。

 

他の誰のどんな言葉よりも、最愛のパパからのヒトコトで、一気に疲れが吹き飛んでしまうのです。

産後にイライラしてかわいくなれないのは、わがままなわけでも、虫の居どころが悪いわけでも、ストレスのはけ口にしているわけではない・・・ということをご理解いただけると嬉しいです。

本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。

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川口晴美

川口晴美

助産師、看護師、ベビーマッサージインストラクター 骨盤エクササイズインストラクター 産前産後専門整体師 助産師として、産前産後専門の整体師として、レッスン指導&ケア人数は、産前産後のお母さんたちだけで、のべ2000人以上。 プロへの指導講座も東京、大阪で開催しており、200人弱の方への指導歴あり。 2018年5月、クラウドファンディ ングで資金を調達し、「産前産後の骨盤ケアBOOK」を発行。 発売から3か月で、500冊以上販売。

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