男性育休に関する自社制度の認知度は 3 割未満 一方、認知している人の育休取得意向は 7 割超え


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2021 年 6 月、育児・介護休業法が改正されました。そして 2022 年 4 月から段階的に施行されている男性の育休に関する法改正において、2022 年 10 月より、「産後パパ育休(出生時育児休業)」「育児休業の分割取得」が施行されます。
今回の法改正に伴い、江崎グリコ株式会社は、育休を取得した経験者及び今後取得予定の男女 400 名に「男性育休」に関する意識調査を行いました。

 

男性育休に関する自社制度の認知度は3割未満

経験者・予定者であっても、育休の法改正を詳細まで知っていると回答したのは 30.5%と決して高くないことが分かりました(図また、男性版育休(パパ育休)に関する会社の制度を知っていますか?という問いに対
しても、詳細まで知っているのは 25.3%と、3割未満の結果となりました。


一方、利用意向について聞いたところ、男性版育休(パパ育休)に関する自社制度について、「詳細まで把握している」と回答した人の積極的な利用意向が 73.3%と最も高く、会社の育休制度が整っており、なおかつ
内容が周知されていることが重要なカギであることが分かります。

育休取得前に最も不安だったことは、「職場の反応」。男性は、ハラスメントや嫌がらせに対し、より不安を抱く

育休取得への不安を聞いたところ、実に 49.3%が「不安」と回答しました(図 Q4)。不安に感じる内容として、「職場の反応(58.9%)」、「復帰後の仕事への影響(配置転換、昇進等)(58.9%)」という回答が多く、職場の反応については男性の 70.2%が不安に感じていることが分かりました(図 Q5)。男女ともの理由としては、「育休を取得する人が少ない(51.3%)」、「会社の制度が整っていない(38.1%)」と感じる人が多く、制度があっても利用しづらい実態や、仕組み自体が整っていないという課題が浮き彫りとなりました。(図 Q6)。
また、男性はハラスメントや嫌がらせに対し不安を抱く割合が高く、男性の育休取得に対する会社の理解や、取得しやすい社内の雰囲気醸成が重要であるとうかがえます

職場復帰後には男性の約5割が「育休取得者に対する理解が生まれた」

育休取得前の不安は5割近い結果となりましたが、実際に育休後の職場復帰では「育休取得者に対する理解が生まれた」と回答したのが全体の 35.3%、特に男性は 45.0%という結果となりました。
一方、育休の復帰後ネガティブに感じた要素でも、「時間が足りない(37.8%)」の次に、「急な休みなどで肩身の狭い思いをしている(23.5%)」と続くことから、復帰後も一定数の人が子育てにおける職場の課題を感じていることが明らかになりました。

男性育休に対する満足度は、取得者本人の 6 割以上、パートナーの約 6 割が高い満足度

 

育休取得者は男女ともに満足度が高く、約 6 割の結果に(図 Q10,11)。中でも男性は「パートナーと協力し、子ども・家族との時間を大切に過ごせた」と回答する人が 79.7%にも上りました。その他、「子育てに集中できた(60.9%)」、「家事(料理・掃除等)を十分に行えた(56.5%)」と本来の育休の目的を果たせている人が多く見受けられました。また、「資格取得など自身のキャリアに活きるスキルアップができた(9.4%)」、「自身のキャリアを見直せた(5.8%)」と一定数、仕事への意識・新しい挑戦のきっかけにもなることがうかがえました

【男性のコメント】
<「大変満足」 「やや満足」と答えた理由>
・ お互いの実家から離れているため、第二子の出産には父親側の育休が取れる職場に居てよかった。前職は育休や子どもの病気の休暇は認められなかったので、本当に助かった。会社に感謝している。(30 代・男性)
・ 育休中にやりたいことは全部出来た。それにパートナーが満足していたから。(40 代・男性)
・ 育児休暇で仕事から離れる時間は男性も必要。(30 代・男性)
・ 改めてワンオペ育児はかなりしんどくなってしまうなと痛感できた良い機会だったと思います。(40 代・男性)

<「どちらでもない」 「やや不満」「大変不満」と答えた理由>
・ あっという間で、もっと取ればよかった。(40 代・男性)
・ やりがいを感じたが同じくらい大変だった。また社会から隔離された感じがあり漠然とした不安感に苛まれたから。(40 代・男性)
・ 短期であり仕事への影響は少なかったが、家族のサポートが十分だったかは不安がある。(30 代・男性)
・ 自らが望んだ日数を育休にあてられなかったから。(40 代・男性)
・ まだまだ社会的に父親が育休をとることに慣れていない。(30 代・男性)
・ 金銭面で許せばもっと長く取得したかった。(30 代・男性)

職場の女性の育休支援が進んでいるのは 7 割以上。一方で、男性育休支援が進んでいると回答したのは約 4 割

 

昨今、男女ともに育休推進企業も増えている中で、女性の育休支援が進んでいると回答したのは 71.6%と高い結果が出た一方、男性の育休支援が進んでいると感じる人はわずか 38.8%と大幅に下回る結果になりました
男性の育休支援が進んでいない理由として、「人員不足(62.0%)」が最も多く、次いで「育休を取りたいと声を上げづらい(53.5%)」、「会社の支援制度が充実していない(43.0%)」、「制度はあるが実態として取得が難しい環境(41.5%)」と続きました
充実した育休取得のためにも、会社のサポートは今後ますます重要になってくると思われます。

産休・育休前に知っておきたかったのは“金銭的な情報や経験者の体験談

育児は 1 年で終わるものではありません。育休を過去に取得した経験者に、産休・育休以外に便利と感じる福利厚生を聞いてみると、「時間単位で取れる有給制度(48.5%)」、「子どもの病児休暇制度(47.8%)」、「フレックス制度(44.3%)」、「リモートワーク制度(41.5%)」などが上がりました。子どもが体調を崩した際に、フレキシブルに対応できる制度を求めていることがうかがえます
また、産休・育休前の社内の子育て研修についてあったらいいなと感じるものについては、「補助金などの制度について(61.3%)」、「出産や育児にかかるお金について(48.3%)」と金銭的な情報や、「育休取得経験者の体験談について(46.5%)」という経験者の生の声も求められていることが分かりました。

 

Glico の「Co(こ)育て PROJECT」

Glico グループは“事業を通じ社会に貢献する”をテーマに、創業以来、子どものココロとカラダの健やかな成長に寄
与する事業に取り組んできました。妊娠からの 1000 日間を子どもの基礎をつくる大切な時期と捉え、その時期の子育ての課題解決を目指す「Coこ育て PROJECT」を 2019 年 2 月にスタートしました。
社外においては、産官学と連携した商品・サービスの提供、社内においては全社員が 1 ヵ月の育休を取得すること
を必須化した制度「Co(こ)育て Month」の導入や、「男性育休」をテーマにした社内イベントなども開催しています。社内外において、家族のコミュニケーションや育児協同を促し、良好な関係づくりを促進する取り組みとして展開しています。

「Co(こ)育て PROJECT」サイト:https://www.glico.com/jp/csr/coparenting/

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斎藤 哲

斎藤 哲

7歳の娘と4歳の息子をかかえる2児の父。 2000年にネット業界に入り、企業のウェブコミュニケーションを専門領域とする。近年はFacebookのマーケティングコンサルの実績も多い。子どもに関わる仕事をしたくて「すいっち」を立ち上げた。 著書 Facebookマーケティング 価値ある「いいね!」を集める心得と手法 http://www.grouprise.jp/