おもちゃの企画開発などをしてきた経験から、今まで0歳から4歳児のために、本当にいいおもちゃを紹介してきました。
参考:4歳のおもちゃ選び / どの年齢にも共通するおもちゃ選び
今回は5歳。保育園や幼稚園では最年長となる子どもは、「もうお兄さん!」「お姉さんだからできるよ!」という自分への期待感で一杯。そんな年齢の子どもたちに、ぜひ出会ってもらいたいおもちゃをご紹介します。
目次
5歳のこどもにとってのおもちゃって?
5歳は、保育園や幼稚園では年長クラス。小学校に入る前の「一番お兄さん/お姉さん」という存在です。成長スピードに個人差はありますが、社会的な役割が与えられると、その役割に見合った姿になるように、ぐんと成長するというのは、大人もこどもも同じ。また、ただし、最後まで頑張ろうとするという意識が出始めるのも、この学年のお子さんの特徴です。先の見通しが持てるようになり、何かを成し遂げるために「最後までやろう」という自分の意思を持つことができるようになるんです。
そんな子どもにとってのおもちゃは、「新しいことにチャレンジする」ための入り口。少し手応えのあるもの、新しい世界に出会うものなど、子どもの成長を促すようなものを手に取るといいですね。例えば、虫メガネも遊びの1つ。真剣な学びも遊びの姿そのものです。
それでは、具体的にはどのような遊びやおもちゃがあるか見ていきましょう!
5歳で楽しめるおもちゃ①:時間をかけて取り組むもの
Dmitry Trubitsyn / Shutterstock.com
5歳になると、先の見通しが持てるようになるため、1日で終わらず、何日もかかるような遊びや制作にも取り組めるようになります。3歳くらいまでの「今」だけに集中して遊んでいた頃は、その場で完結させる遊びが中心でした。でも5歳児は、「続きはまた明日」と言われた時の「明日」を思い描くことができるため、何日もかけて取り組むという楽しみ方が生まれます。
ピースの多いジグソーパズル、個数の多い積み木、ブロックでの街づくりなど、時間をかけてじっくり作りながら、新しい遊び方に発展するのです。
その時には、お部屋のすみっこに「制作途中コーナー」を決めて、作りかけの大作を置いておけるようにするといいですね。
5歳で楽しめるおもちゃ②:なぜ?どうして?を追い求めるもの
探求心を持つのも、この時期の子どものステキなところ。「なぜ?」「どうして?」と質問攻めにあって、困ってしまう経験を持つことも多いかもしれません。
「おもちゃ」とは言い切れないかもしれませんが、お子さんが興味のあるものの「図鑑」が手元にあるといいですね。動物や恐竜、植物の図鑑だけでなく、季節の行事や遊び、世界のことなど、社会的な図鑑も増えていますので、お子さんの興味に合わせて選べばいいと思います。嵩張るものですから、近くに図書館があれば、図書館で調べてもいいですね。
そして、こども向けの図鑑には、実は遊びのヒントが沢山あるんです。植物図鑑には、草花遊びやあぶり出しの方法が出ているし、動物図鑑には写真や鳴き声のクイズが沢山。図鑑をきっかけに、新しい遊びや、身近なおもちゃに出会えるかもしれません。
5歳で楽しめるおもちゃ③:現実とつながるもの
5歳児の1年間は、保育園や幼稚園の集大成であると同時に、小学校への進学に向けた1年でもあり、子どもが意識する世界がぐっと広くなるんです。小学校でどんなことを勉強するのかな、という期待、大人が見ているニュースや世界の国への興味など、ぐっと視点が広がります。そこで、子どもの目に留まり気になったことが、楽しい遊びにつながると最高なのです!
例えば、世界の国旗を題材にしたカルタや、世界地図や日本地図のパズル、つみきなどを使った算数クイズなど、大人の目から見ると少しお勉強らしい要素のあるおもちゃも、子どもたちにとっては、新しい世界の面白さに出会わせてくれるワクワクアイテムです。こういうおもちゃを使う時のポイントは「ちゃんとやりなさい」って言わないこと。大人の想定通りの使い方ではなくても、自分なりに遊び方をアレンジできる独創性の方が、ずっとステキ!
また、おもちゃではないけれど、大人用の文房具、工具、調理器具など、リアルな「道具」も、子どもにとっては、自分の「やってみたい」を掻き立てる魅力的な存在です。子どもが遊ぶために作られたものではなく、汎用性のある道具を使えるようになることは、自分で遊びを作りだすことにつながるのかもしれません。
いかがでしたか?
年齢に適したおもちゃは、新しい遊びにこどもを誘い、新しい楽しさに出会うための、無理のない「入り口」となります。自分の大好きなおもちゃに出会い、遊ぶことの楽しさを存分に味わったこどもたちは、年齢が上がれば、今度は身の回りの様々なものを活用して、自分なりの「遊び」を創り出せることでしょう。
“おもちゃを通して世界が広がった”と思えるような、そんな子ども1人1人にとっての「良いおもちゃ」に出会えることを願っています。
本記事に掲載されている情報において、その正確性や有益性などを保証するものではありません。この記事の情報から行う全ての行動については、読者の責任によって行ってください。「すいっち」では、その責任を一切負うことはできません。また、記事に掲載される金額やサイトURLなどは時期によって異なる場合などがありますので、詳細な情報は必ずリンク先でご確認ください。
このライターの他の記事を読む

しみずみえ

最新記事 by しみずみえ (全て見る)
- 【遊びの先生が教える】「絵本の読み聞かせ」を通して子供とのスキンシップを楽しもう - 2017年9月5日
- 【遊びの先生が教える】「絵本の読み聞かせ」っていつからスタート? - 2017年9月1日
- 渋滞でもOK!?子供とのドライブに役立つ遊びをマスターしよう - 2017年8月3日