先日、SDGs(持続可能な開発目標)をわかりやすく体験するカードゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」を「すいっち」会員限定のイベントとして開催しました。
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標として、2015年9月の国連サミットで採択されたものです。
このカードゲームはSDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームで、さまざまな価値観や違う目標を持つ人がいる世界で、どうやってSDGsの壮大なビジョンを実現していくのかをわかりやすく体験できるゲームです。
今回は、このゲームに8名のパパが参加。子どもたちの未来を考えるきっかけになればいいな。
SDGs のカードゲームとは
このカードゲームはそれぞれが異なるゴール(同じゴールを持つ人もいますが)を持ち、与えられたお金と時間を使って、プロジェクト活動を行うことで、そのゴールを達成するというものです。
そして、ひとりひとりがプロジェクトを実施することで、我々が住む社会の「経済」「環境」「社会」の状況が変化するというものです。例えば、「交通インフラの整備」というプロジェクトを実行すると、「経済」というパラメーターは増加するけど、「環境」というパラメーターは減少するという感じです。こうやって、自らのゴール達成のために動きながら、社会全体の動きも意識するというゲーム。
そして、このゲームの面白いところは、正に、今、生きている人生の縮図が再現されていると実感できるところです。
例えば、最初は、自分の目標達成のためにプロジェクトを実施するのですが、その目標を達成をしてもゲーム自体は続くんですよね。そうすると、他の参加者のゴールを意識していくようになり、協力したり支援するような動きをしていく人が増えていきます。
また、今回は、ゲームの前半で「環境」というパラメーターが0になってしまったのですが、後半からは、みんなで「環境ヤバすぎるよ」という声が出て、少しずつ改善していきました。つまり、個人の目標達成が見えてくると、社会全体を良くしようと意識するようになってくるんです。
ゲーム中盤の我々の住む社会は、環境が壊滅的に。。。。
ゲームが終わったころには、何とか環境も立ち直ってきました
とにかく、このゲームですが、「よくできてるなぁ」というのが率直な印象です。「お金」を集めている人は、ゴールを達成したら、社会全体を見たり、他の参加者の支援をするようになってました。そうでない方もいましたが。。。(笑)
また、「意思」を集めている人は、「時間」や「お金」はなくなる中で、「意思」を集めていることを他の人に伝えて、「意思」を支援してくれるように伝えて寄付を募ったりしていたんですよね。
ここで、実際に参加した方の感想をご覧ください。
参加者の声
Yさん「SDGsについて学びたいと思い、参加させて頂きました。 そもそも何であるか自体は知っていましたが、ゲームを通じて 経済、環境、社会を連立させながら、発展をしていく必要がある という観点を得られたことは特に有益でした。」
———————————————–
Eさん「SDGsゲーム自体を知らずに参加させて頂きました。
参加してみて感じた事は、ビジネス、人間関係、想いを縮図化して、地球全体を見直すゲームなのかなと???
何か目標(想い)を達成する為にはコミュニケーション(人間関係)を上手く取りながら問題を解決(ビジネス)していく。そして周りを見渡す余裕を持つ事が出来ると全体の様子を伺える。そんな気持ちになる、させてくれるゲームでした。
パパ目線での参加。というよりも、1人の人間として参加した様に思えました。人として学ぶ事は多かったけど、パパとして何かを学べたかは?100点ではないかな?と。。w
カードの内容が【育児】専用とかになれば、パパママ、子供ともに遊べる面白いゲームになるかも?なんて感じました! 全体を通して、初めての事が多かったので、個人的に凄く楽しめました!ありがとうございました!」
SDGs×「子ども」で考えてみる
このゲームを体験してから、SDGs について色々と調べてみました。そもそも、SDGs には、17の大きな目標があり、それが更に169のターゲットに細分化されています。それを全部チェックしてみましたが、身近に感じるターゲットと、そうでないターゲットがありました。まぁ、それは、当然ですよね。
すいっち的には、子どもという観点でのSDGsを調べてみたくて、「SDGs 子ども」で検索してみました。
そうすると、ユニセフのサイトが上位に表示されていて、そのページでは、「子どもにとってのSDGs」というコンテンツが充実していました。SDGs が定めた169のターゲットの中から、ユニセフは独自にユニセフの活動に関係する48のターゲットを定めていたので紹介します。
特にユニセフの活動に関係する48のSDGsターゲット
貧困をなくそう
1.1 極度の貧困の撲滅
1.2 貧困状態にある男性、女性、子どもの割合の半減
1.3 適切な社会保障制度及び対策の実施
1.5 レジリエンスの構築、気候変動等に対する脆弱性の軽減
飢餓をゼロ
2.飢餓の撲滅
2.1 飢餓の撲滅
2.2 あらゆる形態の栄養不良を撲滅
すべての人に健康と福祉を
3.健康と幸福度
3.1 妊産婦死亡率の削減
3.2 新生児・5歳未満児の予防可能な死亡の根絶
3.3 エイズ、結核、マラリアおよび顧みられない熱帯病の根絶
3.6 交通事故による死傷者の半減
3.7 性と生殖に関する保健サービスへのユニバーサル・アクセス
3.8 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成
3.9 大気汚染等による死亡および疾病の削減
質の高い教育をみんなに
4.質の高い教育
4.1 すべての子どもへの無償、公正で質の高い初等・中等教育
4.2 すべての子どもへの質の高い乳幼児発達・ケア、就学前教育
4.4 雇用に必要な技能を備えた若者の増加
4.5 教育における格差の撤廃
4.6 すべての若者の読み書き・計算能力の習得
4.7 教育を通じた持続可能な開発の促進
4.a すべての人を受け入れる学習環境
ジェンダー平等を実現しよう
5.ジェンダーの平等
5.1 女性・女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃
5.2 女性・女子に対するあらゆる形態の暴力の根絶
5.3 児童婚を含むあらゆる有害な慣行の撤廃
5.4 無償の家事労働の評価
5.c ジェンダー平等とエンパワーメントを推進する法・政策
安全な水とトイレを世界中に
6.安全な水と衛生
6.1 安全な水へのアクセス
6.2 安全な衛生設備へのアクセスと野外排泄の根絶
エネルギーをみんなに そしてクリーンに
7.持続可能なエネルギー
7.1 現代的エネルギーへのアクセス
働きがいも経済成長も
8.働きがいのある人間らしい仕事と経済成長
8.5 働きがいのある人間らしい仕事
8.6 ニート率の削減
8.7 強制労働、児童労働等の撲滅
8.b 若者の雇用に関するグローバルな戦略
人や国の不平等をなくそう
10.不平等の削減
10.2 すべての人を受け入れる社会・経済・政治の促進
10.7 安全で秩序のある人の移動
住み続けられるまちづくりを
11.住み続けられるまち・地域社会
11.2 すべての人に配慮した輸送システム
11.7 すべての人が利用可能な公共スペース
つくる責任 つかう責任
12.責任ある消費と生産
12.8 持続可能なライフスタイルに関する知識
気候変動に具体的な対策を
13.気候変動への対応
13.3 気候変動に関する教育
13.b 気候変動への対応能力の強化
パートナーシップで目標を達成しよう
17.目標達成のためのパートナーシップ
17.9 途上国におけるSDGs実施計画の支援
17.16 グローバル・パートナーシップの強化
17.17 効果的な官民・市民社会のパートナーシップ
17.18 途上国におけるデータ整備の支援
(項目名:日本ユニセフ協会仮訳、ターゲット本文:外務省仮訳)
また、上記以外にも、ユニセフの活動に関係するターゲットはありませんが、以下の目標が定められています
産業と技術革新の基盤をつくろう
海の豊かさを守ろう
陸の豊かさも守ろう
平和と公正をすべての人に
さて、この中で気になるものはありますか?
すぐに何かアクションすることはなくても、未来を考えることって大切ですよね。だって、我々の子どもたちが生きる世界なんですから。
まだ、お子さんが乳幼児だと現実感がわかないかもしれませんが、子どもが社会との接点が多くなる頃、例えば、小学校に上がってくると、このようなことを真剣に考えることになるんだろうなぁと思いました。
今後も、このゲームイベントをすいっち会員の方に向けて開催していこうかなと思いますので、ご興味がある方は、Facebookページに「いいね!」をよろしくお願いします。
すいっちFacebookページ:https://www.facebook.com/switch.kosodate/
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斎藤 哲

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