安倍内閣がかかげたアベノミクスのおかげで、日本政府は女性の活躍推進に、大きく舵を切りました。
ただ、具体的な政策も出てきておらず、宣言しただけなになっているのが残念に思っている人も多いでしょう。
そんな中、資生堂が女性活躍推進に向けた動きが、NHKで「資生堂ショック」ということで取り上げられ、一気に広まり、様々な議論を呼んでいますよね。
子育てを理由に、時短勤務をしている美容社員にたいして、遅番、土日勤務を求めた経営不振の打開策です。
専門家の意見は賛否両論ではありますが、共働きのパパとにとっては大きなチャンスではないかと思うんです。
私の場合は、兼業主夫として、仕事もするし、家事も育児もしているし、妻ともあらゆることを話し合う時間も作ることができるのですが、周りのママ友と話していると、「あの人はダメだから」と、パパのことをあきらめていると公言しているママが非常に多いのです。
ひどい言い方だと、パパはお金を運んでくるだけ人で、お金を運んでこれなくなったら即離婚といっている過激なママもいます。 もし、パパ自身思い当たる節があるのであれば、「資生堂ショック」は、絶好のチャンスであり、最後のチャンスかもしれないんですよ。
パートナー、家族の絆を深めていくチャンス!
チャンスとは、どういうことなのでしょうか?
今回の資生堂ショックについて、パートナーと家族の在り方について話すことをイメージしてみてください。
家事育児をすべてママに頼っている家庭の場合、ママの会社の方針で突然、時短勤務は不公平だから認めないという方針転換になったとき、パパはどうするのか?
・パパは、突然、働き方を変えることができるのか?
・それとも、大好きな仕事をしたいと言っているママに、仕事を辞めてとお願いするのでしょうか?
・もし、辞めたとして、それで家計は大丈夫なのでしょうか?
当然、いきなり明日から働き方を変えることができる人は、ほとんどいないでしょう。それならば、将来への備えという意味でも、今からでも少しずつ、働き方について考え、必要であれば改善をしていくことは大切だと思う。
これを機に、子供の寝た後でも、子供が起きる前の早朝でもいい、子供を祖父母に預けて夫婦でランチしてみてもいい、パパママの意思確認のための時間を作ってみてほしいな~と思うんです。
そこで、家族、仕事、未来への展望をどう考えているのか、お互いが相手の話を聞き合い、人生のパートナーに、自身の正直な気持ちを、しっかり伝えていくようにしてください。
頑張って出世したい、そこそこやって現状のまま定年まで働きたい、独立したいと思っている、実は仕事をしたくないが嫌々働いている…
などなど、仕事に対するスタンス、今後の考えは、パパもママも、それぞれが持っているはずなので、それを夫婦で話し合ってみてください。
例えば、今回の資生堂ショックのように、子育てママにもチャンスを与えたいという会社の方針が変わり、ママが本当は仕事を頑張って責任のある地位にも付きたいが、育児家事に追われて仕事ができない…
そう言われたときに、聞かれたときに、パパはどう答えるのか?ママだけに犠牲を強いるのでしょうか?
このようなことを人生のパートナーとともに、話し合い、調整しあい、乗り越えることができたら、自然と絆は深まることになるでしょう。
逆に、まともに話し合いもできないようなら、今すぐでないにせよ、突然ママから三行半が言い渡され、離婚もあり得るだろう。実は、パパには見えない家族の危機が産まれているかもしれません。
双方の意思を確認する時間を作るチャンス、それが今回の「資生堂ショック」ではないかと考えることができるのでないでしょうか?
売り上げが落ちた原因を時短勤務に求める経営判断は?
今回の資生堂ショックは、要するに売り上げが落ちた原因の一つに、時短勤務があるのではないかと経営が考えたということに論点があると思います。
働く時間を増やせば、売り上げは回復するのではないかと考え、また、ピークタイムの労働力不足を是正する狙いがあるようですが、労働力以外に売上を上げる施策をどれだけやっているのでしょうか?
ピークタイムに人員を増やしても、売り上げがさらに落ち込んだら、どうするんでしょうか?
今度は、コストがかさむという理由で時短勤務に戻すのでしょうか?
それとも、労働時間を更に伸ばすのでしょうか?
その時の、その先のビジョンはあるのだろうか?
はなはだ疑問が残ります。
すべて経営側の話であり、雇われている人には、どうにもできない話で、経営側の判断ひとつで、雇われている人の生活は、良くも悪くも、変わってきます。
あなたの家族の生活は、あなたの意思では自由にはならずに、勤めている会社が握っている状態である。でも、もっと俯瞰的に男女ともに働き方を考えられるといいですよね。
自分の家族、子供たちの生活を積極的に考えていきましょう。
社会が変わるのを待つ、会社が変わるのを待つ、待っているだけじゃ、子供たちは大きくなってしまうし、今回のように、家族や子供たちにとって良くない方向にどんどん変わっていってしまう可能性だってあるのです。
国を挙げての長時間労働の是正、男性の育児家事への回帰を待っていても、そう簡単には国も会社も動きません。
自分からアクションを起こして獲得していくしかないんですよね。
今できることを、先送りせず、自分自身の働き方の改善、自分の人生を自分の意思で生きることを意識していくことが大切だと思います。
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坪井 博一

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